テニスのグランドスラム、全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、賞金総額15,561,973ドル)は29日、女子シングルス準決勝が行われ、第1シードの
S・ウィリアムズ(アメリカ)が19歳の
M・キーズ(アメリカ)を7-6 (7-5), 6-2のストレートで下し、第10シードの
E・マカロバ(ロシア)を6-3, 6-2のストレートで下した第2シードの
M・シャラポワ(ロシア)と決勝戦でタイトルを争う。
自身19回目のグランドスラム優勝を狙う33歳のセリーナは、昨シーズンは全豪オープンでは4回戦で、全仏オープンでは2回戦で、ウィンブルドンでは3回戦で敗れるなど、成績を残せずにいた。しかし地元での全米オープンではその強さを発揮し18回目のタイトルを獲得していた。
「18回目の優勝への思いが強すぎて去年はほとんどのグランドスラムで早々に負けてしまったの。準々決勝にさえ勝ち上がれなかった。それでウィンブルドンの後は必要以上に気にせずただリラックスする事だけに心掛けたの。そしたら全てが戻って来たし上手く行くようになったの。」とセリーナは昨シーズンを振り返っていた。
決勝戦で2008年のチャンピオンであるシャラポワと対戦するセリーナ。これまでの対戦では15試合連続でセリーナに軍配が上がっており、土曜日の決勝戦でも勝利を飾ると、
M・ナブラチロワ(アメリカ)や
C・エバート(アメリカ)を越えて歴代2位となるグランドスラム優勝回数となり、セリーナの上には歴代1位で22回の優勝を誇る
S・グラフ(ドイツ)だけとなる。
しかしセリーナは「また勝たなければならない。誰もが自分の勝利を予想しているでしょう。でもやってみなければ分からない事。彼女(シャラポワ)はここまで素晴らしいプレーを続けている。負けそうになった試合の後は、どんどん良くなっているの。それはすごい事だと思う。」と、シャラポワの勝ち上がりを称賛していた。
アメリカ人対決となったキーズとの準決勝では、第2セット5ー1とリードした次のキーズのサービスゲームで7本のマッチポイントをキーズにしのがれながらも、次の自身のサービスゲームでは、サービスエースで試合に終止符を打っていた。今大会のここまでの勝ち上がりの途中では、体調を崩していた事を明かしていたセリーナだったが、それを感じさせないプレーで自身23回目のグランドスラムの決勝進出を決めた。
「特に第1セットは彼女(キーズ)からとても厳しい戦いを強いられたわ。そこを勝ち抜くには精神的にとても辛かった。ちょっとイライラしてしまった。そして9回か10回くらいマッチポイントを取れなかった。そんな事はあまりない事。彼女は失う物は何もないと言う気持ちでぶつかって来ていた。」とセリーナは、キーズのプレーについて語っていた。
自身4回目の全豪オープンの決勝へ進んだシャラポワは、セリーナとの18回の対戦でわずか2回しか勝利を飾った事がない。しかし今季は開幕戦のブリスベン国際女子で優勝を飾り、今大会の2回戦では予選上がりの
A・パノワ(ロシア)に2度のマッチポイントを握られる崖っぷちから勝ち上がって来ていた。しかもその試合以降、シャラポワはどんどん調子を上げていた。
「誰と対戦しようとも、例えその選手に対して大きく負け越していようとも、このグランドスラムの決勝へ向けてはかなり高い自信を持っている。ここにたどり着くにはそれなりの理由がある。自分はそれにふさわしいと感じているし、タイトルを獲得するためには、全てを出し切ったプレーをしたい。」とシャラポワは試合への意気込みを語っていた。
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