実況でお馴染みのフリーアナウンサー鍋島昭茂氏がtennis365.netの独占インタビューに応じた。
【鍋島昭茂 独占インタビュー】
-Q.テニスの実況以外のお仕事はどのような事をされていますか?
基本的にはフリーアナウンサーなので、スポーツ実況の他にニュースを読んだり、ナレーションを読んだり、イベントの司会をしたりします。しかし最近はテニスがすごく盛り上がっていて、スポーツの中でも特にテニスが多かったです。テニス以外のスポーツではバレーボールやラクロス、今年はありませんでしたがプロ野球もたまにやります。ただ今年9月以降は特にテニスが忙しかったですね。
テニスの仕事ではGAORAさんが先で、1999年くらいから仕事をしています。WOWOWさんとは2003年の全米オープンからで11年くらいです。
-Q.今年印象に残っている試合は?
幸運なことに全米オープン4回戦から決勝までの
錦織圭(日本)選手の試合、
M・ラオニチ(カナダ)、
S・ワウリンカ(スイス)、
N・ジョコビッチ(セルビア)、
M・チリッチ(クロアチア)戦の実況を出来たことです。
あの1週間は夢のようでした。我々は帰国するまでまさか情報番組でライブスコアが表示されたり、号外が出たり盛り上がっているとは知りませんでした。
しかし自分はいつも通りの全米の決勝を実況しているという心境でした。そこにたまたま日本人選手がいるという感覚で公平な実況が出来たと思います。
-Q.実況と解説の担当試合というのはあらかじめ決まっているのですか?
全米オープン男子決勝はあらかじめ決まっていました。それ以外は前日に決まります。翌日の対戦表が決まったらプロデューサーが現地にいる実況と解説の組み合わせを決めます。
私は錦織選手がラオニチに勝った辺りから対戦を予想される選手全員の事を調べました。テレビの仕事というのはチームワークなので、錦織選手の情報はみんなが調べるので情報が自ずと入ってきますので、私はあえて他の選手を調べることにしました。なので対戦を予想される相手のインタビューと練習は欠かさずチェックしました。
読みを外したのは
R・フェデラー(スイス)とチリッチの準決勝だけで、チリッチは
G・シモン(フランス)戦(4回戦)以降は素晴らしかったです。チリッチは冷静だったそうですがコーチの
G・イバニセビッチ(クロアチア)の方がナーバスになっていたそうですね。
全米オープンのセカンドウィークはいつも思っている事ですが、声だけはつぶせないなと思いました。今までのアナウンサー人生で一番体調管理に気をつけました。
-Q.自分で実況した試合はほとんど覚えているのですか?
だいたい覚えていますね。おさえていないと実況は出来ませんし、調べているうちに体にしみこんできますね。
私はアナログなので手書きのノートに書き込んで資料を作ります。そこで色分けしたり、筆圧でノートを見るとわかります。試合が始まるとあまり見ないのですが、保険のようなものです。
他の競技でも手書きの資料を用います。
※インタビューは3回に分けて配信し、次回は12月28日に配信する。
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