男子テニスツアーのBNPパリバ・マスターズ(フランス/パリ、ハード、賞金総額約345万ユーロ/優勝賞金約57万ユーロ)は29日、シングルス2回戦が行われ、第2シードの
R・フェデラー(スイス)が世界ランク30位の
J・シャーディ(フランス)を7-6 (7-5), 6-7 (5-7), 6-4で下し、年間最終ランキング1位へ向けて好スタートを切った。
5月に行われたローマでのマスターズ1000大会でシャーディに敗れていたフェデラーは、ストレート勝利でのリベンジを果たすかと思われた。
第2セットのゲームカウント5ー4でのシャーディのサービスゲームで2度のマッチポイントを握ったフェデラーだったが、シャーディがそれを退けてキープし、そのセットをタイブレークの末にシャーディに奪われ、勝敗の行方は第3セットへと持ち込まれてしまった 。
「シャーディにはこれまでも苦戦を強いられてきた。とても厳しい試合だったし、今日だってそうだった。試合が進むに連れて自分のプレーも良くなっていったし、チャンスもどんどん増えていった。」とフェデラーは試合を振り返った。
上海でのマスターズ1000大会、地元スイスはバーゼルでの大会と、今大会まで2大会連続優勝を飾っているフェデラーは、現在世界ランク1位の
N・ジョコビッチ(セルビア)との今季獲得ポイントの差を、わずか490ポイントまで近付けている。
今週の大会と、再来週に行われるツアー最終戦のいずれも優勝すると2500ポイント獲得できるため、フェデラーが今シーズンを1位へ返り咲いて終わらせるには十分な可能性がある。そしてフェデラーは最終戦の翌週末にはフランスとのデビスカップの決勝戦も控えており、その試合の結果しだいでもポイントか加算される。
この日の試合後の記者会見では、デビスカップの決勝戦で対戦となるフランスのメディアから、その決勝戦にシャーディも代表として選ばれるべきかとの質問を受けたフェデラーは「答えられるが、答えたりはしない。フランス代表監督を助けるような事はしたくはないよ。」と、ジョークを交えてコメントしていた。
これまで数多くのタイトルを獲得して来たフェデラーだが、デビスカップの優勝はいまだ経験がない。上海で優勝した後、デビスカップ決勝戦で戦うフランスが選択したクレーコートでの練習を行ったフェデラー。デビスカップのために今週の大会を欠場しようかと考えていたほどだった。
「上海の優勝後に、クレーコートで練習をした。しっかり練習したんだ。それで明らかになった。出来る事全てをやるんだってね。」とデビスカップ優勝への意気込みも加えていた。
フェデラーは2011年以来2度目の優勝へ向けて3回戦で、予選を勝ち上がった
L・プイユ(フランス)と対戦し準々決勝進出を狙う。プイユはこの日、第16シードの
F・フォニュイーニ(イタリア)を7-6 (7-5), 7-6 (9-7)のストレートで下しての勝ち上がり。
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