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テニスのグランドスラムであるウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)は6日、男子シングルス決勝が行われ、第4シードのR・フェデラー(スイス)は第1シードのN・ジョコビッチ(セルビア)に7-6 (9-7), 4-6, 6-7 (4-7), 7-5, 4-6のフルセットで敗れ、大会最多優勝となる8度目のタイトル獲得とはならなかった。
「今日のような試合では、観客からの応援をとても必要とするが、今日は皆が応援してくれた。観客が自分の良いプレーや、ここウィンブルドンでまたトロフィーを掲げる事を望んでいると言うのを感じる事が出来た。」とフェデラーは、スタジアムの雰囲気について振り返っていた。
「すでに7度の優勝がある。もう1つ必要と言う訳ではないが、また優勝出来たらそれは格別に嬉しい事だった。そしてそれは観客も同じように思っていただろうし、自分もそれを感じていた。」
33歳の誕生日まであと1ヶ月と迫ったフェデラーは、これが2012年の同大会の決勝でA・マレー(英国)を下し、史上最多となる17度目のグランドスラム優勝を果たして以来となるグランドスラムでの決勝進出だった。
昨年は腰に故障を抱えて臨んだ今大会では、2002年以来となるまさかの2回戦敗退を喫し、長年使い続けたラケットより大きなラケットをトライするなど試行錯誤するシーズンとなっていた。
しかし今年のウィンブルドンが開催されたこの2週間では、いつも以上にサーブ・アンド・ボレーを試みたり、日曜日の決勝戦までは89度行った自身のサービスゲームではわずか1度しかブレークを許さないなど、全盛期を彷彿とさせるプレーを披露していた。
ジョコビッチのコーチをしているBo・ベッカー(ドイツ)氏もそれを認めていた。「この数年の中で最高のロジャー(フェデラー)だった。」
しかしこの日のジョコビッチは、その卓越したリターン力で、この日の試合の最後のゲームを含め4度もフェデラーのサービスをブレークし勝利を手にした。
ジョコビッチは「彼(フェデラー)自身と彼がこれまで成し遂げた事全てを尊敬している。そして彼はコートの外でも素晴らしいチャンピオンなんだ。彼が最も得意として何年も他を圧倒し続けたここウィンブルドンで、最高のライバルの一人としての彼に勝利して手にしたこのトロフィーは、自分にとって本当に特別な物なんだ。」と、この勝利の大きさを表していた。
これが優勝する最後のチャンスだったのではと問われたフェデラーは「またこの舞台に立てるかどうかは、何の保証もない。もしかしたら、まだまだチャンスがあるかも知れない。だからその質問に答えるのは不可能さ。」と正直な気持ちをコメントしていた。
そして「今は体が健康で、この2週間で見せたようなプレーが出来るという事を感じられた事実にはかなり満足しているんだ。だから、これからの未来にももっと多くの素晴らしい事が待っていると言う証しになったと確信出来たんだ。」とフェデラーは、今後のキャリアへも前向きな気持ちを抱いていた。
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