テニスのグランドスラムである全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード)は22日、男子シングルス準々決勝が行われ、第6シードで4度の優勝を誇る
R・フェデラー(スイス)が第4シードの
A・マレー(英国)を6-3, 6-4, 6-7 (6-8), 6-3で下し、11年連続のベスト4進出を果たすと同時に、準決勝で第1シードの王者
R・ナダル(スペイン)と対戦する事が決まった。
試合後、フェデラーはコート上のインタビューで「昨年に比べて、調子が良い。自分に自信を持っている。」と、コメント。
準々決勝、元世界ランク1位のフェデラーはパッシングショットの精度が高いマレーに対して果敢にネットプレーに出て、全盛期を取り戻したかのようなプレーでポイントを獲得。
さらにマレーに引けを取らないテンポの速いラリー戦で圧倒し、第1・2セットを連取。そして、第3セットもリードしたフェデラーは第10ゲームでサービング・フォー・ザ・マッチを迎える。しかし、マレーの粘りあるプレーに押されたフェデラーは勝利目前でこのセットを落とす。
その後、第4セットの第8ゲームでフォアハンドの凡ミスを3本連続で犯すマレーの隙をつき、フェデラーがブレークに成功。続く第9ゲームでサービスキープしたフェデラーは、3時間20分の激闘に終止符を打った。
昨年不調に陥ったフェデラーは、グランドスラム6度の優勝を誇る元世界ランク1位の
S・エドバーグ(スウェーデン)をコーチに迎え、ネットでポイントをとる戦術を取り入れている。さらに、これまでとは形状が違うラケットを使用するなど、王者奪還へ向け様々な事にトライしている。
フェデラーは「昨年は負けてはいけない試合を落として、自身を失ってしまった。でもオフシーズンに追い込んだ。」と、話した。
マレー戦でフェデラーは66回ネットに出たうち、49回ポイントに結びつけた。
今回の対戦でフェデラーはマレーとの対戦成績を10勝11敗とした。
今大会フェデラーは好調で、セットを落とさずにマレーとの準々決勝へ駒を進めていた。また4回戦の
JW・ツォンガ(フランス)戦では、ネットに出た時に83パーセントの高い確率でポイントを獲得していた。
これまでの全豪オープンでフェデラーは2004・2006・2007・2010年に優勝しており、今年は大会5度目のタイトル獲得を狙う。
32歳のフェデラーは、準決勝で対戦するナダルとの対戦成績を10勝22敗としている。
世界ランク1位のナダルは4回戦で第16シードの
錦織圭(日本)、準々決勝では第22シードの
G・ディミトロフ(ブルガリア)をそれぞれ接戦の末に下しての勝ち上がり。
ライバルであるナダルとの準決勝に向けて「待ち遠しいよ。素晴らしい選手だから、過酷な戦いになる。でも1日休みがあるから、チームと話してオフを活かしたいと思う。」と、フェデラー。
「昨年ラファ(ナダル)は怪我から復帰した。彼のカムバックは信じられない。最大の挑戦であるラファとの試合を迎えたいと思う。」
今シーズン開幕戦のブリスベン国際男子でフェデラーは、決勝で元世界ランク1位の
L・ヒューイット(オーストラリア)に敗れるも準優勝を飾っている。
一方、敗れたマレーは序盤でフェデラーの攻撃的なストロークやネットプレーに翻弄された事が影響してミスを犯し、試合の主導権を与えてしまった。第3セットではマッチポイントをしのぐも、この日はフェデラーの攻撃的なテニスに敵わなかった。
マレーは過去の全豪オープンで2010・2011・2013年に準優勝をしており、今年は大会初優勝を狙っていた。また、昨年のウィンブルドンでは1936年のフレッド・ペリー以来77年ぶりとなる悲願の地元優勝を果たす快挙を達成した。
(コメントはWOWOWから抜粋)■関連記事■
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