男子テニスで、今年の楽天ジャパン・オープン(日本/東京、ハード)で大会2連覇を狙った
錦織圭(日本)。結果的には準々決勝で敗れはしたものの、1回戦で日本の観客を大いに沸かせるプレーを披露した。
昨年の楽天ジャパン・オープンで
添田豪(日本)、
T・ロブレド(スペイン)、T・ベルディフ、
M・バグダティス(キプロス)、
M・ラオニチ(カナダ)を下してツアー2勝目をあげた錦織は、今年2月のアメリカ国際インドアテニス選手権で自身3度目のタイトルを獲得。
さらに5月のムチュア・マドリッド・オープン男子でグランドスラム歴代最多17度の優勝を誇る
R・フェデラー(スイス)撃破、その後の全仏オープンでは
R・ナダル(スペイン)に敗れるも日本男子として1938年の中野文照以来75年ぶりの4回戦進出。
ハードコートシーズンでは一時調子を落とすも、楽天ジャパン・オープン前に行われた国別対抗戦デビスカップ ワールドグループ入れ替え戦(プレーオフ)日本対コロンビア戦にエースとして出場し、完全復活を印象付けるプレーを披露した。
迎えた楽天ジャパン・オープン、ディフェンディングチャンピオンの錦織は1回戦で元世界ランク8位の
J・メルツァー(オーストリア)と対戦するが、思わぬ展開を強いられる。
第1セットをタイブレークの末に落とした錦織は、第2セットもゲームカウント2-5と崖っぷちに追い込まれる。しかし、ここから地元日本の声援に応えた錦織が底力をみせ、5ゲーム連取の猛攻。そして、セットカウント1-1とし、勝敗がかかる第3セットへ。
第3セットでは本来の力を取り戻した錦織が、第3ゲームで最後フォアハンドのウィナーを決めてブレークに成功、ゲームカウント2-1とする。その後は集中力の切れたメルツァーから第5ゲームもブレークした錦織が2時間7分で大逆転勝利を収めた。スコアは6-7 (4-7), 7-5, 6-2だった。
当時、錦織は「正直、終わったかなと思いました。けど、1ポイントずつ、1ゲームずつしっかり戦い抜いた。なにも考えないようにしてプレーしました。」と、試合後に語った。
試合を通して錦織は5本のダブルフォルトを犯すも、11本のサービスエースを決めて、ファーストサーブが入った時には76パーセントの確率でポイントを獲得。さらに8度のブレークチャンスから6度のブレークに成功した。
その後は2回戦でサウスポーのビッグサーバー
F・ロペス(スペイン)に快勝するも、準々決勝では勢いに乗っていた
N・アルマグロ(スペイン)にフルセットで敗れ大会連覇の夢は途絶えた。
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