男子テニスで現在世界ランク17位の
錦織圭(日本)、今年6月に行われた全仏オープン(フランス/パリ、クレー)で日本男子として1938年の中野文照以来75年ぶりの4回戦進出を決めた。
第13シードで出場した錦織は1回戦で
J・レヴィン(アメリカ)、2回戦で
G・ゼミヤ(スロベニア)、3回戦で第24シードの
B・ペール(フランス)を破り、ナダルとのベスト16進出。4回戦では全仏オープンで過去1敗しかしていない第3シードの
R・ナダル(スペイン)と激突。
今年5月のムチュア・マドリッド・オープン男子3回戦で、元世界ランク1位でグランドスラム最多17度の優勝を誇る
R・フェデラー(スイス)を下す大金星をあげた錦織だったが、ナダルには完敗を喫した。
第1セット、錦織はナダルと互角のラリー戦を披露し、誰もが錦織の勝利に期待を寄せた。しかし、徐々にギアを上げてくるナダルに試合の主導権を握られ、第1・2セットを落としてしまう。
第3セットでも何とか突破口を見出そうとする錦織だったが、最後はナダルにフォアハンドのウィナーを決められて2時間2分で4回戦敗退となった。スコアは4-6, 1-6, 3-6だった。
もし錦織がナダルを下していた場合、グランドスラムでは昨年の全豪オープン以来2度目のベスト8進出となっていたが、ナダルの壁は高かった。
当時、錦織は「どんどん押され気味になってしまったので、1・2セットで自分のプレーをさせてもらえなかった。」と、試合後に語った。
この日27歳の誕生日を迎えたナダルは、錦織の才能溢れるプレーを称賛した。
「彼(錦織)がミスをしてくれて助かったよ。才能に溢れた素晴らしい選手。優れた選手に必要な条件を全て満たしているから、トップ10入りはすぐに叶うだろうね。」
この対戦で、錦織はナダルとの対戦成績を0勝5敗とした。
センターコートのフィリップ・シャトリエで行われたこの試合、錦織は14本のウィナーを放ち、観客を大いに沸かせるプレーを披露した。しかし自身のサービスゲームでは、ナダルに5度のブレークを許す結果となった。
一方、ナダルはその後も好調を維持し、決勝で第4シードの
D・フェレール(スペイン)をストレートで破り前人未到8度目の優勝と同時に、2度目の大会4連覇を達成した。
【錦織圭 vs ラファエル・ナダル 過去の対戦成績】
<2013年>
・全仏オープン4回戦 錦織圭 4-6, 1-6, 3-6 R・ナダル
<2012年>
・ソニー・オープン男子4回戦 錦織圭 4-6, 4-6 R・ナダル
<2011年>
・ソニー・オープン男子2回戦 錦織圭 4-6, 4-6 R・ナダル
<2010年>
・ウィンブルドン1回戦 錦織圭 2-6, 4-6, 4-6 R・ナダル
<2008年>
・AEGON選手権3回戦 錦織圭 4-6, 6-3, 3-6 R・ナダル
【錦織圭 全仏オープン戦歴】
<2013年>
・1回戦 勝利 J・レヴィン 6-3, 6-2, 6-0
・2回戦 勝利 G・ゼミヤ 6-1, 5-7, 6-1, 6-4
・3回戦 勝利 B・ペール 6-3, 6-7 (3-7), 6-4, 6-1
・4回戦 敗退 R・ナダル 4-6, 1-6, 3-6
<2011年>
・1回戦 勝利
ルー・イェンスン(台湾) 6-1, 6-3, 6-4
・2回戦 敗退
S・スタコフスキ(ウクライナ) 1-6, 6-3, 3-6, 6-7 (3-7)
<2010年>
・1回戦 勝利
S・ヒラルド(コロンビア) 2-6, 4-6, 7-6 (7-3), 6-2, 6-4
・2回戦 敗退
N・ジョコビッチ(セルビア) 1-6, 4-6, 4-6
<2008年>
・予選1回戦 勝利 J・M・アラングレン 1-6, 6-3, 6-2
・予選2回戦 敗退
S・グロイル(ドイツ) 2-6, 5-7
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