男子テニスツアーの楽天ジャパン・オープン(日本/東京、ハード)は1日、シングルス1回戦が行われ、第4シードでディフェンディングチャンピオンの
錦織圭(日本)が元世界ランク8位の
J・メルツァー(オーストリア)を6-7 (4-7), 7-5, 6-2の逆転で下し、苦しむも2年連続で初戦突破を果たした。
この試合、大会連覇を狙う世界ランク13位の錦織は、2010年の全仏オープンでベスト4進出を果たした経験を持つ32歳のベテラン同26位メルツァーに苦戦を強いられた。
第1セットをタイブレークの末に落とし、第2セットもゲームカウント2-5と追い込まれた錦織は、そこから5ゲーム連取に成功、さらに第3セットは圧倒的な強さを発揮し、逆転勝利を収めた。
試合を通して錦織は5本のダブルフォルトを犯すも、11本のサービスエースを決めて、ファーストサーブが入った時には76パーセントの確率でポイントを獲得。さらに8度のブレークチャンスから6度のブレークに成功し、2時間7分で勝利した。
試合後、錦織は「勝った実感があまりない。最後はいいプレーが出来たので、次に向けていい試合になった。」と、話した。
第2セットでゲームカウント2-5と絶体絶命の状況に追い込まれた時については「正直、終わったかなと思いました。けど、1ポイントずつ、1ゲームずつしっかり戦い抜いた。なにも考えないようにしてプレーしました。」と、錦織。
ディフェンディングチャンピオンとしての出場については「今日はいいプレーが出来たので、2回戦につながる試合だった。」と、コメント。
2回戦で錦織は、
伊藤竜馬(日本)をフルセットの逆転で下した
F・ロペス(スペイン)と対戦する。
錦織とロペスは今年のアメリカ国際インドアテニス選手権決勝でも対戦し、その時は錦織がストレートで勝利、ツアー3度目のタイトルを獲得した。
2回戦に向けて、錦織は「今日、伊藤選手が負けてしまいましたが、2回戦でも勝ちたいと思います。」と、意気込みを語った。
昨年の楽天ジャパン・オープンで錦織は、
添田豪(日本)、
T・ロブレド(スペイン)、T・ベルディフ、
M・バグダティス(キプロス)、
M・ラオニチ(カナダ)ら強豪を破り、自身2度目のツアー優勝を飾っていた。
今大会には日本勢から錦織の他にも添田豪が出場しており、1回戦で第3シードのラオニチと対戦する。伊藤竜馬と
杉田祐一(日本)は初戦敗退となった。
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