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現在行われている男子テニスのATPワールドツアー・ファイナル(イギリス/ロンドン、ハード)に12年連続で出場を果たした元世界ランク1位のR・フェデラー(スイス)について、元イギリスのエースだった元世界ランク4位のT・ヘンマン(英国)が、徐々に本来の調子を取り戻していると語った。
「彼(フェデラー)にとってどんどん厳しい状況になってくるのは当然で、それが32歳という年齢になって直面する現実なんだ。」と33歳で引退したヘンマンは、自身の経験から今のフェデラーが直面している現状を語った。
「ポール・アナンコーン氏が彼をコーチしていた時、よくポールと話をした。その時ポールは常にフェデラーに対して、フェデラーの練習に対する思いを信じられないくらい前向きにとらえていた。」
「今もこうして高いレベルでプレーが出来ていて、これまでの素晴らしい成績を成し遂げているフェデラーに対して、もう終わりだと書き立てるのは時期が早い。彼はテニスへの熱い情熱は冷めてはいないし、年齢を重ねながらも精一杯の事をしている。」
「そんな彼に対して、もう引退するべきだと語る人がいたとしたら、馬鹿げている。彼には自分が望むのなら、いつまでも現役を続ける権利だってある。それに、こうして今もテニスを楽しんでいるのに、なぜ引退しなければならないんだ。」
フェデラーは常々、2016年のリオデジャネイロ・オリンピックまでは現役を続けたいと語っていた。しかし、今季はまだツアー優勝が1度しかなく、世界のトップ5からも脱落。ATPワールド・ツアー・ファイナルにもレギュラー・ツアー最後の大会だった先週のBNPパリバ・マスターズでやっと出場権を獲得していた。
ヘンマンは33歳の誕生日を迎えた直後に引退をしたが、引退を決断した経緯を振り返った。
「引退というのは、必ずしも簡単な決断ではない。でも、自分の場合は正しい時期だった。ワシントンの大会に出場していて、その時に(当時22歳の)J・アイズナー(アメリカ)に接戦の末に負けたんだ。」
「その時ポールがコーチについていてくれて、自分がポールに“今テニスを楽しんでいるのかわからない”と言ったんだ。すると彼は“エンジョイ出来ないのなら続けるべきではない”って返事をしてくれた。」
「引退についてじっくり考えた事はなかったけど、その時パッと灯りがついたように、もう辞めようと思ったんだ。」と、自身の引退の敬意を明かしていた。
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(翻訳・記事/弓削忠則)
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