シーズン獲得ポイントの上位8選手にしか出場権が与えられない男子テニスツアーのATPワールドツアー・ファイナルに、これまで11年連続で出場を続けてきた
R・フェデラー(スイス)は、同大会出場権獲得まであと1勝と迫り、現在の心境を語った。
先日行われたスイス・インドアに決勝進出を果たしたフェデラーは、
V・ポスピシル(カナダ)との準決勝での勝利後に「自分のテニスの全てがシーズンの良い時期に、良い形で整い始めている。なぜなら、今シーズンを強い状態で終わりたいと思っているから。」と、本来のテニスを取り戻した実感がある事を明かしていた。
そして「今はどんな勝利でも自信につながる。たくさん試合をしてきた今までのシーズンとは違う。全米オープン後に4週間の休養をとっていたから、肉体的にも精神的にもいつものようなシーズン終盤と同じ感じではない。」と、コメント。
フェデラーは先週、苦戦を強いられる場面もあったものの順当に決勝へ勝ち進んだ。準々決勝では今季好調を続けランキングを上昇させている22歳の
G・ディミトロフ(ブルガリア)をストレートで下すなど、かつてのプレーを彷彿させる試合も披露していた。
「自分は勝利を味わうタイプの人間。敗戦から自信は生まれてはこない。徐々に良くなっている自分のテニスのレベルには満足している。でも、勝利からしか自信は生まれないもの。決勝戦までの4試合は、決勝戦の敗戦より、はるかに自信につながるものだった。」
「決勝戦は全体的に、とてもハイレベルな戦いだった。もしかしたら、今週の試合の中で最高の出来だったかもしれない。でも、負けた試合から判断するのはいつも難しい事さ。」
また、スイス・インドア決勝後にフェデラーはボールボーイとボールガールにピザを振る舞った。
フェデラーは自分自身のテニスに好感触を持ちながら、最終戦への切符をかけてレギュラー・シーズン最後の大会であるBNPパリバ・マスターズに第5シードで出場する。シード選手は1回戦が免除されているためフェデラーは2回戦から登場する。
その2回戦にフェデラーが勝利すると、イギリスのロンドンで行われるATPワールドツアー・ファイナルへの出場が確定する。最終戦への12年連続出場をかけてフェデラーは
K・アンダーソン(南アフリカ)とM・ヨージニの勝者と対戦する。
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