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男子テニスツアーのアピア国際男子(オーストラリア/シドニー、賞金総額43万6630ドル、ハード)は土曜日に決勝戦を行い、ノーシードから勝ち上がっていた地元期待のB・トミック(オーストラリア)が同じくノーシードのK・アンダーソン(南アフリカ)を6-3, 6-7 (2-7), 6-3のスコアで振り切り、見事ツアー初優勝を飾った。トミックは優勝賞金7万8800ドルを獲得した。
決勝の第1セット、20歳のトミックは勢いに乗り、このセットをゲームカウント6-3で先取する。
しかし第2セットに入ると、ビッグサーバーのアンダーソンも調子を上げ始め、積極的なプレーで自身のサービスゲームでは26ポイントのうち24ポイントを奪うと、このセットはタイブレークへ。
タイブレークではトミックが致命的な3本の凡ミスを犯すと、アンダーソンにタイブレークを2-7で奪われ、決勝戦は第3セットに突入する。
勝敗がかかる第3セット、セット中盤でアンダーソンはロッカールームから新しいシューズを持ってくるよう要請する。それでリズムが狂ってしまったのか、ゲームカウント3-4の第8ゲームでアンダーソンはサービスゲームを落としてしまい、ゲームカウント3-5とする。
第9ゲームはトミックがしっかりサービスキープし、このセットもゲームカウント6-3で奪うと、嬉しい初優勝を決めた。
試合後、オーストラリアの伝説的なテニス選手K・ローズウォール(オーストラリア)からトロフィーを受け取り、感情的になったトミックは「信じられない気持ちでいっぱいです。」と、気持ちを語った。
またトミックは、ローズウォールに向かって「あなたの前でツアー初優勝を決めることができて光栄です。長い道のりだったけど、やっとトロフィーを手にすることが出来た。」と、述べた。
今回の優勝で、トミックの世界ランキングは20位以上も上昇し、最高で43位にまでジャンプアップする。この結果、トミックはM・マトセビッチ(オーストラリア)を抜いてオーストラリア男子勢トップとなる。
今大会での地元勢の優勝は9人目のことで、2005年のL・ヒューイット(オーストラリア)以来のこと。ヒューイットは今週、クーヨン・クラシックで優勝しており、月曜日から始まる全豪オープンでは地元男子勢の活躍が期待される。
トミックは現在8連勝中で、今大会の前に出場したホップマンカップでは世界ランク1位のN・ジョコビッチ(セルビア)、元世界2位のT・ハース(ドイツ)、世界23位のA・セッピ(イタリア)を下していた。
トミックの全豪オープン1回戦は火曜日で、L・マイェール(アルゼンチン)と初戦で対戦する。トミックが3回戦まで勝ち進むと、世界2位のR・フェデラー(スイス)と対戦する可能性のあるドローとなっている。
また、トミックは素行不良が原因で、デビスカップ監督のP・ラフター(オーストラリア)から今年のメンバーから外すと告げられていた。今回はその悔しさをバネとして生かし、見事なツアー初優勝を飾った。
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