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雨の影響で全試合が順延となったUSオープン大会9日目、午後3時過ぎに男子シングルスのディフェンディング・チャンピオンであるR・ナダル(スペイン)は、遅めのランチを選手専用のカフェテリアでとっていた。
本来ならシングルス4回戦を行う予定であったナダルであるが、この日はインドアコートでおよそ1時間30分の練習をこなして1日の予定を終えている。
そのナダルから少し離れたところでは、ナダルの叔父でありコーチでもあるトニー・ナダルが、先日の記者会見の最中にナダルが椅子から転落した一件についての質問に笑いながら答えていた。
「彼は完璧に健康だよ。全く何も問題はない。」とトニー。「昨日の練習も普通だったし、今日の練習でも普通だったよ。」
昨年のUSオープンで生涯グランドスラムを達成したとき、ナダルは大会を通してサーブが絶好調だった。「1大会ではベストのサーブだった。」とトニーは昨年を振り返っていた。昨年大会でナダルは、時速200kmを超えるサーブでエースを量産し、7試合で5ゲームしかサービスブレークされなかった。
しかし今年のナダルは、ここまでの3試合で9度もサービスブレークをされている。特に1回戦だけで、6度もブレークされていた。
このことに関してトニーは「1回戦の彼は良くなかった。ミスが多かったし、ブレークも多かった。だけど、それ以降はとても良いプレーになっている。彼のサーブについて心配していないし、問題ではないよ。」と、甥のサーブについては問題ないことを強調した。
実際に、今の彼らが一番に気にしていることは、いつになったら天候が回復し、試合をすることが出来る状態になるのかということだった。このままだと、ナダルを含む男子シングルスのボトムハーフの選手は5日間で4試合をこなすスケジュールになるばかりか、天候次第ではさらに悪い状況になる可能性も否定できない。
「我々は今日プレーしたかった。今日プレーできなければ、1日ずつ少なくなってしまうからね。」とトニー。「状況がより複雑になってしまう。」
ドローの反対側であるトップハーフでは、第1シードのN・ジョコビッチ(セルビア)や第3シードのR・フェデラー(スイス)らがすでにベスト8進出を決めている。
かつてグランドスラムで4勝を達成しているJ・クーリア(アメリカ)は「トップハーフの選手にとって、大きなアドバンテージです。彼らは4日間で1試合、ボトムハーフは2試合があり、その後に2試合があります。これがドロー運です。」とコメントしている。
USオープンでは、ウィンブルドンや全豪オープンのように開閉式の屋根を備えたコートは用意されていない。全仏オープンでは、2016年には開閉式の屋根が付いたコートが建設される予定となっている。
金銭的かつ技術的な問題を踏まえたうえで、アメリカテニス協会はセンターコートに屋根を設置する計画はないとしている。かつての試算では、屋根を設置するには1億5000万ドルから2億ドルの費用がかかるとされていた。
また、USオープンでは2008年から3年連続で男子シングルスの決勝が月曜日に行われていた。これは全て大会期間中の雨が原因でスケジュールに狂いがでたことが原因となっている。
今年のUSオープンで雨が原因で試合が順延となったのは、この火曜日が初めてのこと。この日は男子シングルス4回戦4試合、女子シングルス準々決勝2試合を含む54試合が予定されていた。また現地の天気予報では、水曜日まで雨が降り続くとされている。
この火曜日に予定されていた男子シングルスでは、ナダルとG・ミュラー(ルクセンブルグ)、A・ロディック(アメリカ)とD・フェレール(スペイン)、J・アイズナー(アメリカ)とG・シモン(フランス)、そしてA・マレー(英国)とD・ヤング(アメリカ)の試合が組まれていた。
一方の女子シングルスでは、V・ズヴォナレーワ(ロシア)とS・ストザー(オーストラリア)、F・ペネッタ(イタリア)とA・クルベールがベスト4の座をかけて対戦する予定だった。
この6試合は水曜日に順延となり、さらに女子シングルス準々決勝2試合、S・ウィリアムズ(アメリカ)とA・パブリュチェンコワ(ロシア)の試合とC・ウォズニアキ(デンマーク)とA・ペトコビッチ(ドイツ)の試合が加わるうえ、男子シングルス準々決勝2試合も加わる。
このため、水曜日の試合のスケジュールには大幅な変更が行われている。
大会としては、順延となった試合を消化する事が最優先となるため、火曜日のセンターコートに予定されていた試合が、それぞれ別のコートで行われることとなる。ナイトセッションに予定されていたロディックとフェレールの対戦は、ルイ・アームストロング・スタジアムで午前11時からの開始となった。
地元勢のロディックにとって、センターコート以外で試合をすることは、2002年以来の4回戦以来となる。それ以降、ロディックは今大会では39試合連続でセンターコートで試合を行っていた。
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