男子プロテニス協会のATP公式サイトは2日、今シーズンの四大大会でのベストマッチ2試合を特集。1日には3試合が掲載されており、ベストマッチ5試合が出揃った。
>>【中川 直樹】錦織 圭と西岡 良仁からの刺激が全日本優勝の要因、インタビュー前編<<今季、新型コロナウイルスなどの影響を大きく受けた四大大会。1月の全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)では山火事の被害により開幕が危ぶまれたものの、無事に観客を入れて開催した。
その後は新型コロナウイルスが猛威を振るうと、ウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)は中止に。しかし、全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)は時期をずらして対応し、全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)のあとに行われる異例の事態となったが、敢行されることとなった。
ATPが掲載したベストマッチ5選、残りの2試合は以下の通り。
>>ベストマッチ(1)〜(3)はこちら<<4)全豪オープン 3回戦
N・キリオス(オーストラリア) 6-2, 7-6 (7-5), 6-7 (6-8), 6-7 (7-9), 7-6 (10-8)
K・ハチャノフ(ロシア)同大会1回戦で
L・ソネゴ(イタリア)、2回戦で
G・シモン(フランス)を下していたキリオスはこの試合でハチャノフと激突。合計4度のタイブレークを戦い4時間26分の激闘を戦い抜いたキリオスはこの試合だけで33本のサービスエースを獲得した。
試合後の会見では「感無量だよ」とコメント。オーストラリアの山火事被害に対し積極的な支援活動を行っていたキリオスは「これは間違いなく、僕のキャリアの中で最高の勝利の1つだと思うよ。何が起こっているのか分からないくらい、すごいよ。正直なところ、僕の足はそれぞれ40Kgくらいの重さを感じている。ちょっと精神的に負けそうだったし、実際、負けると思っていた」と苦しみを語った。
4回戦でキリオスは
R・ナダル(スペイン)と対戦。地元の声援を背に1セットを取ったものの、最終的に3-6, 6-3, 6-7 (6-8), 6-7 (4-7)で敗れている。
5)全豪オープン 決勝
N・ジョコビッチ(セルビア) 6-4, 4-6, 2-6, 6-3, 6-4
D・ティーム(オーストリア)今年2月3日に行われたシーズン最初のグランドスラム決勝戦。ジョコビッチは
D・シュワルツマン(アルゼンチン)や
M・ラオニッチ(カナダ)、
R・フェデラー(スイス)らを破り決勝へ。一方四大大会初の制覇を狙うティームは
G・モンフィス(フランス)やナダル、
A・ズベレフ(ドイツ)を下し決勝へ駒を進めた。
ジョコビッチはセットカウント1−1となった第3セットで一時脱水症状に陥いりセットカウント1−2と王手を握られるも、その後復活。3時間59分の死闘を制して全豪オープン8度目の栄冠を手にした。
ジョコビッチはタイトル獲得後「(第2セットのあとは)コート上で本当に気分が悪くなった」と明かした。続けて「今夜は1ポイント、1ショットでで僕らの運命は変わっていった。違った展開になっていたかもしれないけどね。第4セットの途中で自分のエネルギーと力を取り戻して、試合に臨むことができた。もう試合に負ける寸前だったよ」と話した。
また、敗れたティームは試合後「今後も特にプレーを変えるつもりはない。最後の2セットは間違いなく自分の全てを出し切れた。ノヴァーク(ジョコビッチ)はテニス史上最高の3人の選手のうちの1人だ。このような大会の決勝で彼と対戦する場合は、常に小さなディテールが勝負を決めることになる」と語った。
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