男子テニスツアーのマスターズ１０００シリーズであるＢＮＬイタリア国際男子（イタリア/ローマ、賞金総額２７５万ユーロ、クレー）は２９日、シングルス２回戦が行われ、予選勝者のＪ・モナコ（アルゼンチン）が、第４シードのＡ・マレー（英国）に1-6, 6-3, 7-5で逆転勝利を収め、３回戦に進出した。
世界ランク４位のマレーは、第１セットで２度のブレークに成功し簡単に先取したが、その後はミスが増えてしまった上に、モナコが効果的なドロップショットでポイントを積み重ねていった。
試合後の会見でマレーは「彼のプレーが格段に良くなった。僕の最高の試合ではなかったけど、勝利に届きかけていた。」と敗戦を認めつつも手応えを感じていることをコメントした。
クレーコートが苦手と言われているマレーは、先日のモンテカルロ・マスターズでクレー大会としては初の準決勝進出を果たしていたが、５月２４日に開幕する全仏オープンを前に、さらなる調整が必要なことが露呈されてしまった。マレーは現在、過去２度の全仏オープン決勝進出の経験があるＡ・コレッジャ（スペイン）のもとでトレーニングに励んでいる。
クレーコートについてマレーは「僕はまだクレーコートでベストのプレーをしていないし、それについて取り組まねばならない。だけどこの８ヶ月間は最高だった。長い間、大会序盤で消えることはなかったし、それが時々起きることも知っている。今はとにかく前向きに考えて、マドリッドに向けて準備するよ。」とコメントした。
番狂わせに成功した世界ランク５８位のモナコは、３回戦で第１５シードのＭ・チリッチ（クロアチア）と対戦する。身長１９８ｃｍと長身のチリッチは、Ｃ・ロクス（ベルギー）を6-0, 5-7, 6-2で振り切っての３回戦進出。
この他のシード勢では、第１シードのＲ・ナダル（スペイン）がＡ・セッピ（イタリア）に6-2, 6-3で、第２シードのＲ・フェデラー（スイス）がＩ・カルロビッチ（クロアチア）に6-4, 6-4とそれぞれストレートで順当勝ちを収めた。一方で第７シードのＮ・ダビデンコ（ロシア）は、Ｊ・メルツァー（オーストリア）に5-7, 6-7 (5-7)で敗れ、早くも大会を後にした。
またこの日は、前日までの悪天候により順延となっていたシングルス１回戦３試合が行われ、Ｒ・ガスケ（フランス） が同胞で第９シードのＪＷ・ツォンガ（フランス）に7-6 (7-2), 6-4で、Ｐ・Ｈ・マチュー（フランス）が第１１シードのＤ・フェレール（スペイン）に6-3, 2-6, 6-2で、第１６シードのＲ・シュティエパネック（チェコ共和国）がＦ・セラ（フランス）に7-6 (7-1), 4-6, 7-5で、それぞれ勝利し同日に２回戦を行っている。
この他の試合の結果は以下の通り。
Ｊ・Ｍ・デル=ポトロ（アルゼンチン） (5) ○-× Ｖ・トロイキ（セルビア）, 6-3, 1-6, 6-3
Ｆ・ベルダスコ（スペイン） (6) ○-× Ｍ・フィッシュ（アメリカ）, 6-4, 5-7, 6-3
Ｇ・シモン（フランス） (8) ○-× Ｆ・フォニュイーニ（イタリア）, 6-7 (6-8), 6-2, 6-3
Ｓ・ワウリンカ（スイス） (10) ○-× Ｍ・ヨージニ（ロシア）, 6-3, 7-6 (7-5)
Ｆ・ゴンサレス（チリ） (12) ○-× Ｊ・ティプサレビッチ（セルビア）, 6-4, 6-4
Ｔ・ロブレド（スペイン） (13) ○-× Ｐ・コールシュライバー（ドイツ）, 6-2, 7-6 (7-5)
Ｒ・シュティエパネック (16) ○-× Ｆ・ロペス（スペイン）, 6-2, 6-1
Ｒ・ソデルリング（スウェーデン） ○-× Ｖ・クリヴォイ（ルーマニア）, 6-1, 6-7 (2-7), 6-1
Ｒ・ガスケ ○-× Ｅ・ガルビス（ラトビア）, 6-2, 1-6, 6-4
Ｍ・ズベレフ（ドイツ） ○-× Ｐ・Ｈ・マチュー, 3-6, 7-6 (7-5), 6-0
今大会の優勝賞金は５０万ユーロ。
（2009年4月30日11時52分）
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