男子テニスのナショナル・バンク・オープン(カナダ/モントリオール、ハード、ATP1000)は日本時間13日(現地12日)、シングルス決勝が行われ、世界ランク62位の
A・ポピリン(オーストラリア)が第5シードの
A・ルブレフを6-2, 6-4のストレートで下し優勝。「ATPマスターズ1000」初のタイトルを獲得した。試合後には「何年もかけて努力してきたこと、犠牲を払ってきたこと、そのすべてが報われた」と喜びを表現。また、オーストラリア人男子としては2003年のインディアンウェルズで
L・ヒューイット(オーストラリア)が優勝して以来 21年ぶりの「ATPマスターズ1000」制覇となった。
>>ポピリンがV ナショナルバンクOP組合せ<<>>【動画】ポピリン「ATPマスターズ1000」初優勝の瞬間<<>>西岡、シナー、アルカラスらシンシナティOP組合せ<<25歳のポピリンは今大会、1回戦で
T・マハーチ(チェコ)、2回戦で第11シードの
B・シェルトン(アメリカ)、3回戦で第7シードの
G・ディミトロフ(ブルガリア)、準々決勝で第4シードの
H・フルカチュ(ポーランド)、準決勝で
S・コルダ(アメリカ)を下し「ATPマスターズ1000」初の決勝に駒を進めた。一方、26歳のルブレフは今大会、初戦の2回戦で
T・M・エチェベリー(アルゼンチン)、3回戦で
B・ナカシマ(アメリカ)、準々決勝で第1シードの
J・シナー(イタリア)、準決勝で
M・アルナルディ(イタリア)を破って決勝に進出した。
決勝戦、序盤からフォアハンドのミスを重ねるルブレフに対し第1セット第1ゲームでいきなりブレークを奪ったポピリンはその後の強烈なサービスを武器にエースを量産。第1セットだけで7本のサービスエースを決めるなどファーストサービスが入ったときに86パーセントの高い確率でポイントを獲得し、1度もブレークを許すことなく第1セットを先取した。
第2セット、勢いに乗るポピリンは第1ゲームで再びチャンスを握ると、最後は強烈なリターンエースを叩き込みブレークに成功。第6ゲームでブレークバックを許したが、直後の第7ゲームで2度目のブレークを奪うと、その後もルブレフに流れを渡すことなく1時間29分で快勝し、昨年7月のクロアチア・オープン・ウマグ(クロアチア/ウマグ、レッドクレー、ATP250)以来となるツアー通算3勝目をあげた。
また、ナショナル・バンク・オープンにおいて、世界ランク62位での優勝は1993年に
M・ペンフォーシュ(スウェーデン)が当時世界ランク95位で達成した記録に次ぎ、史上2番目の低いランクでの優勝となる。
男子プロテニス協会のATP公式サイトにはポピリンのコメントが掲載されている。
「何年もかけて努力してきたこと、犠牲を払ってきたこと、そのすべてが報われた。僕だけでなく、僕の家族、ガールフレンド、チーム、周りのみんながそうだ。彼らは僕のために人生の一部を犠牲にしてきた。彼らのために優勝できたことは本当に素晴らしいことなんだ」
敗れたルブレフは今年4月のムチュア・マドリッド・オープン(スペイン/マドリッド、レッドクレー、ATP1000)に続く「ATPマスターズ1000」3勝目、ツアー通算17勝目とはならなかった。
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