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錦織圭「不安は正直かなりある」

錦織圭
錦織圭
画像提供: ゲッティイメージズ
26日に開幕するテニスの全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)に出場する男子テニスで元世界ランク4位の錦織圭は24日、記者会見に登場。膝の状態、今大会に臨むにあたっての気持ち、パリオリンピックについてなどいくつかの質問に答えた。

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34歳の錦織は3月のマイアミ・オープン(アメリカ/マイアミ、ハード、ATP1000)以来約2ヵ月ぶりの公式戦出場。今大会にはプロテクトランキング(負傷などによる長期離脱選手の救済措置)を使用してエントリーしている。

錦織が全仏オープンに出場するのは2021年以来3年ぶり12度目。最高成績は2015年・2017年・2019年に記録したベスト8となっている。

24日に行われた会見に登場した錦織は次の質問に答えている。

Q、怪我の状態はいかがですか?

「マイアミでちょっと痛めてしまったのが結構長引いて、なかなか治ってくれず、正直あまり理想ではないです。この2・3ヵ月休んでいきなりグランドスラムっていうのはハイリスクな気はしています。ハイリターンかどうかは分かりませんが出る価値はあるのかなと思います。どうなるか分からないですけど明後日から頑張ってみようと思っています」

Q、いきなりクレーで5セットマッチ、不安はありますか?

「不安は正直かなりあります。なるべく5セットにいかないようにしたいというところが本音ではありますけど、先週はモナコで1週間練習して、この1週間はトップ10と2、3回やったり、良い練習ができています。2週間こうやって、しっかり練習できれば結構戻ってくるんだなというのは感じています。試合はもちろん違いますけどチャンスはあるのかなと心のどこかで思ってたりはしています」

Q、強度の高い練習、ポイントやセットはどのくらいからでき始めて、今はどのような状態にありますか?

「2・3週間前くらいからセットは始めて、アカデミーでも坂本怜くんやジュニアの選手としっかりやれていました。やっぱり、練習と言えどトップ10とやるとラリーも長くなるしボールも決まらないのでレベルの違いは感じますけど、こういう練習や試合を重ねていきたいなと思います」

Q、この会場でパリオリンピックが開催されますが、それについてどう感じているのか、さらにオリンピックは錦織選手にとってどんな大会ですか?

「もちろん楽しみですし、その気持ちはすごくあります。ですが、今は体のことでいっぱいいっぱいなので、どうなるかは正直見えていないです。五輪のピークに全スケジュールを決めるというわけにもいかないので試合に出ながら様子を見て、また近づいてきたら調整していくと思います。自分の中ではグランドスラムと同じくらいの大事さのところにはあるので良い結果を残したい気持ちはあります」

Q、D・ティーム(オーストリア)D・シュワルツマン(アルゼンチン)が今季限りで引退することについてはどう考えていますか?

「正直シュワルツマンとティームはくらいましたね。最終的には自分が楽しくなくなったら辞めればいいかなと思っていますが、自分の同士というか、さらに若い可能性のある2人が辞めるというのは。それだけ結果が出ない、怪我が辛いっていうのはメンタル的にもくることですし納得はもちろんできます。ただ気持ち的に少しくらったところはあります。これからさらに同世代のM・ラオニッチ(カナダ)M・チリッチ(クロアチア)G・モンフィス(フランス)もそうですが、意外とS・ワウリンカ(スイス)A・マレー(イギリス)が頑張っていたりするのは刺激を受けたりはします。メンタル的にはくらったところは正直ありますが、最終的には自分の気持ちなので他人がどうこうということはないです」

Q、J・シナー(イタリア)との練習についてどう感じましたか?

「昔、練習で対峙したことはあったんですけど、画面で観ているのと正面で打ち合ってポイントをするのとでは結構印象が違いました。やっぱり強いなと、どこからでも叩き込めるフォア、バックは意外とフラットに見えるんですけど結構アングルが良いのが入ってくるので、それが彼の強みだと感じました。思いっきり打っているようで何でもできるところが強いところだなと思いました」

Q、今大会で目標としていることは何ですか?

「目標は本当に無いですね。1試合しっかり戦い抜くことをまずは目標にしています。この緊張する場で戦えること、大きなところに自分がまだいることを証明できる場になると思うので良いプレーができれば気持ち的には得るものが大きいので、そういう部分はハイリターンだと思います」

Q、四大大会への出場が久しぶりになりますが、今までと今大会での試合に臨む前の気持ちに変化があれば教えてください。

「もちろん変化はかなりあります。5年前や10年前のトップ10の時は1・2回戦は勝って当たり前の気持ちでいましたし、そういう空気でもありました。今、自分のランキングもそうですけど周りの選手の強さも確実に上がっていて100位以内の選手に簡単に勝てなくなってきているのはトップ選手も全員言っていますし、自分も感じています。そこのタフさは今、違うと思いますね。もちろん、自分の怪我のことがあってツアーでプレーできていないので、そこの緊張感もあったりします」

なお、錦織は1回戦では予選勝者で世界ランク166位のG・ディアロ(カナダ)と対戦することが決定した。両者は初の顔合わせであり、同試合は大会初日の26日に行われる予定。

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