男子プロテニス協会のATPは公式サイトでO・クルティフ(ウクライナ)を紹介。クルティフは前週のコパ・ファウルコムブリッジ(スペイン/バレンシア、クレー、ATPチャレンジャー)で優勝を果たし、キャリアハイの世界ランク190位を記録した。
キエフ出身のクルティフは今年2月、ロシアが母国ウクライナに侵攻して以降、帰国できず家族や友達と会えない状況が続いている。しかし、そんな中でも強いメンタルを発揮し、キャリアの中で最高のシーズンを送っている。
22歳のクルティフは「難しい状況だ。すべて(ロシアの侵攻)が始まったとき、僕は大会に出場していたし、家族はまだウクライナにいた。他に選択肢はないし、プレーする必要があると自分に言い聞かせた」とコメント。
3月のM25・アンタルヤ(トルコ/アンタルヤ、クレー、ITFフューチャーズ)でタイトルを掲げ、8月のIBG プラハ・オープン(チェコ共和国/プラハ、クレー、ATPチャレンジャー)で優勝したクルティフ。母国の防衛活動に参加している元世界ランク31位の
S・スタコフスキ(ウクライナ)から勇気をもらっていることを明かした。
「僕はウクライナのために戦っている故郷の人々のために、コート上で戦う必要があると自分に言い聞かせた。スタコフスキは勇敢な男で、そこで戦っている。彼は僕を応援してくれているんだ。とてもうれしいよ。僕は彼のようなビッグプレーヤーではないけれど、メッセージをもらえるのは僕にとって大きなことなんだ」
また、今シーズンを世界ランク398位でスタートしたクルティフは190位でシーズンを終えており、ウクライナの現役男子選手の中でトップに立っている。今季を振り返り、来シーズンの目標も語った。
「自分でも驚いている。今年がこんなにいい年になるとは思っていなかった。自分にとって大きな成果。今年、ウクライナNO.1になるとは思っていなかったよ。選手の数は多くないけど、いい成果だよ」
「来年のグランドスラムの予選を突破することが(シーズン初めの)目標だった。完璧な目標はトップ200に入ることだった。今年最後の大会で190位となり、僕にとっては大成功だった。今年はフューチャーズをプレーしていて、M25アンタルヤで優勝したとき、チャレンジャー大会だけをプレーすることにした。僕にとっては、大きなステップアップだった。大きなチャンスだし、うまくいったと思うよ」
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