男子テニスで世界ランク6位の
錦織圭が12日、LIXILの「がんばれ!ニッポン!日本代表選手団 応援イベント」に参加。10日まで行われていたウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)で4回戦を途中棄権した時のことについて「なかなかリタイヤする勇気がなかった」と当時の心境を語った。
「去年リタイヤしている分もあり、やっぱり2年連続でリタイヤする苦しさがあった。1回戦からその(痛みがある)状態で、だいぶ頭でも戦っていたので、頭の疲れもあった。」と錦織。
ウィンブルドン1回戦から前哨戦で負傷した左脇腹の痛みを抱えながらも、ベスト16進出。しかし、自身初の8強入りをかけて臨んだ4回戦の
M・チリッチ(クロアチア)との戦いで左脇腹の状態が悪化し、途中棄権を余儀なくされた。
4回戦では練習時から本来の力の半分も出せず、試合が始まってからも自身のサービスゲームをキープ出来ない状態だった。試合中には、
M・チャン(アメリカ)らコーチ陣が錦織へ棄権の合図をする場面も見られたほど。
錦織は「コーチにあれだけ止めろって言われたのは初めてだったかもしれない。100パーセント負けるのは試合に入った時に分かってたんですけど、なかなかリタイヤする勇気がなくて、それでもやっぱり止められたのでやめざるを得ない状態でした。」と、当時の心境を語っていた。
4回戦後の会見では「(筋肉が)切れるくらいまでやろうかと思っていた」と話していたが、今後リオデジャネイロ・オリンピックや全米オープンなど大事な大会続くこともあり、先を見据えて怪我の悪化など最悪の事態を考えたりしなかったのだろうか。
問われた錦織は「そこまでは考えなかったですね。ドクターにすごく悪くなる痛みではないと言われていたので。あの試合の時は痛みがありましたけど、(今は)だんだん良くなってきている。」と話した。
「あと1週間以上トロントまであるので大丈夫だと思いますし、この1週間でしっかりトレーニングをして治してから、大きな大会が続くのでそこに向けていきたい。」と語った錦織は、7月25日からのロジャーズ・カップ(カナダ/トロント、ハード、ATP1000)に出場予定。
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