テニスのウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)は、8日に行われた男子シングルス準決勝で第6シードのM・ラオニチが第3シードの
R・フェデラー(スイス)を6-3, 6-7 (3-7), 4-6, 7-5, 6-3で下し四大大会初の決勝進出を決めたが、ラオニチのコーチである
J・マッケンロー(アメリカ)はその試合の解説をしていた。
>>フェデラーvsラオニチ 1ポイント詳細<<>>ウィンブルドン対戦表<<3度のウィンブルドン優勝を持つ元世界ランク1位のマッケンローは、ラオニチの他のコーチなどと共に観客席から観戦してはいなかった。マッケンローはテレビの仕事である解説者として試合を見届けていた。
ラオニチは「いずれにせよ何も変わりはない。3回戦を戦っていた時だったと思う。彼(マッケンロー)からメッセージがあり、テレビ局から君の試合の解説をしてくれと言われたが、構わないかと聞かれた。もし必要なら他の選手の解説に変えてもらうと言っていた。でも、全く気にならないと答えたんだ。他の試合を解説して欲しいと思うような状況に陥らないことを願っているとね。」とマッケンローとのやり取りを明かしていた。
ラオニチは芝のシーズンに入ると同時にマッケンローをコーチとしてチームへ招いていた。そして自身初のグランドスラム決勝進出を果たすと同時に、カナダ人として初めてグランドスラムの決勝の舞台に立つ。
マッケンローをコーチに付けてからラオニチは、試合中に感情を露にする機会が増えた。時には叫び声を上げたりもした。それは良くも悪くもマッケンローの現役時代、彼の特徴でもある行為だった。
マッケンローから多くの影響を受けたかと問われたラオニチは「気持ちを表すことに彼は重きを置いていた。気持ちをコントロール出来ない時に何度も冷静になるようにこれまではしてきた。そんな自分のプレースタイルを見ていた彼は、感情を表にすることを実行するように指導してきた。」と語っていた。
そして「大人し過ぎる。大人しくし過ぎず、エネルギーをその時の感情から得るんだ。コートでエネルギーを最大に生かして、その全てを自分自身から爆発させるんだと彼は言ってきた。」とマッケンローの持論を伝えられたことを明かしていた。
マッケンローは、それまでラオニチのコーチをしていた1998年の全仏オープン覇者で元世界ランク1位の
C・モヤ(スペイン)とR・ピアッティに加わっていた。しかし、1981・1983・1984年にウィンブルドンで優勝しているマッケンローは、ウィンブルドンでのラオニチの勝ち上がりに1番影響を与えたかも知れない。
「誰のお陰だろうと、最後にウィンブルドンで優勝していたい。」とラオニチな素直な想いを述べていた。
(STATS - AP)
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