テニスの全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)に第4シードで出場する
R・ナダル(スペイン)は、これまでは前年度チャンピオンとしてや、
R・フェデラー(スイス)がドローのどこにいるかや、誰と決勝戦を戦うかなどに注目が集まっていたが、今年は全く違う状況で大会へ臨む。
まず、フェデラーは大会が始まる前に欠場を表明した。そのことで、フェデラーがここまで続けてきたグランドスラム連続出場記録が65回で途切れることとなった。
「ファンにとっても大会にとっても、テニスというスポーツにとっても、とてもマイナスなニュースとなった。」とナダルはフェデラーの欠場について語っていた。
ナダルはこれまで2005年から2008年、そして2010年から2014年と9度の優勝を飾り、その内の4度は決勝戦でフェデラーを下していた。しかしナダルは、昨年達成出来なかったトロフィーの獲得を再び目指すために大会へ挑む。
「この大会では、とても良いプレーが出来ると信じている。良いプレーが出来れば、また好成績をあげられるのは分かっている。」と語るナダルは、昨年は準々決勝で世界ランク1位の
N・ジョコビッチ(セルビア)の前に敗退していた。
今年はフェデラーの欠場により、第4シードで出場する世界ランク5位のナダルは、そのジョコビッチとは準決勝まで対戦することはない。奇しくもその日はナダルの30回目の誕生日となる。
これまで14回のグランドスラム優勝を持つナダルは「時は止まらない。誰も時間を止める事は出来ない。それは良い事ではないかも知れないが、同時に自分の人生には満足している。これまでのテニス人生も楽しんでいるし、これからの何年かも同じように楽しんでツアーを回りたい。」と冷静に状況を見つめていた。
昨年は健康上に問題を抱え自信を失いかけていたナダルだったが、今年は得意としているレッドクレーでは好調なプレーを取り戻し始めている。
今季ここまでのクレーコートでの成績は19勝4敗で、モンテカルロ・ロレックス・マスターズとバルセロナ・オープンで優勝を飾った。しかし、かつての彼と比べると物足りなさも感じてしまう。
それは、その後出場したムチュア・マドリッド・オープンでは準決勝で
A・マレー(英国)に、BNLイタリア国際では準々決勝でジョコビッチに敗れていたからだ。
それでもナダルは「たくさんの大会で連続して良いプレーが出来ている。これからもただそれを維持するのみ。」と全仏オープンへ向けて意欲を語っていた。
ナダルは1回戦で
S・グロス(オーストラリア)と対戦する。
(STATS - AP)
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