テニスのグランドスラムである全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード)は19日、男子シングルス1回戦が行われ、今大会を最後に引退を表明している元世界ランク1位の
L・ヒューイット(オーストラリア)が世界ランク129位の23歳
J・ダックワース(オーストラリア)との同胞対決に7-6 (7-5), 6-2, 6-4のストレートで勝利し、2回戦進出を決めた。
>>全豪オープン対戦表<<地元のオーストラリアを現役最後の地に選んだヒューイット。コートに姿を現したヒューイットはオーストラリア国旗にカラーリングされたウエアを身にまとい、センターコートであるロッド・レーバー・アリーナは超満員だった。
同胞対決となったこの試合、ヒューイットは第1セットの第7ゲームでブレークに成功するも第10ゲームでダックワースにブレークバックを許してタイブレークに突入。先にリードしたヒューイットだったがダックワースに追いつかれ5-5に。その後、2ポイント連取に成功したヒューイットがこのセットを先取する。
第2セット以降は、ヒューイットが完全に試合の流れを掴み、観客を巻き込んで会場のボルテージを上げていき、ダックワースに挽回の隙を与えなかった。最後はダックワースの頭上を超えるロブを決め、2時間23分で勝利した。
勝利が決まった瞬間、ヒューイットは大の字で仰向けに倒れ、喜びを爆発させた。観客もまた、スタンディングオベーションでヒューイットへ声援を送っていた。
2回戦では、第8シードの
D・フェレール(スペイン)と対戦する。フェレールは同日の1回戦で
P・ゴヨブジク(ドイツ)をストレートで下しての勝ち上がり。
34歳のヒューイットは、2001年の全米オープン決勝で
P・サンプラス(アメリカ)をストレートで下してグランドスラム初優勝を飾り、2002年のウィンブルドンでは四大大会2度目のタイトルを獲得した。その後は怪我などによりランキングを下げるも、これまでキャリア通算30勝をあげている。
過去の全豪オープンでは2005年の準優勝が最高成績だが、近年では早期敗退が続いていた。
昨年はシーズンを通して1回戦敗退が多かったが、国別対抗戦であるデビスカップ準々決勝のオーストラリア対カザフスタン戦では、初日から0勝2敗といきなり崖っぷちに立たされるも、ダブルスでヒューイット/
S・グロス(オーストラリア)組が望みを繋げ、最終日のシングルスでヒューイットとグロスが勝利を飾り、大逆転で準決勝進出を決めた。
引退後は、デビスカップで選手としてではなくオーストラリア代表の監督として、出場選手の力を最大限に発揮させるサポート役にまわる。
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