テニスのグランドスラムである全豪オープン(オーストラリア/ メルボルン、ハード)は18日、男子シングルスで2連覇を狙う第1シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)が好発進する中、八百長疑惑に覆われる日にもなった。
>>全豪オープン対戦表<<6度目の優勝を狙うジョコビッチの初戦の開始数時間前に、BBCとバズフィード・ニュースがテニス界で過去に八百長疑惑があったことを公にしていた。
選手の個人名は明かされてはいないものの、16名のトップ選手に疑惑が何度かかけられつつも制裁措置などはとられていないとのこと。その報告によると、半分の選手は今年の全豪オープンに出場しているという。
プロテニス界を統括している組織とテニス腐敗防止委員会は共同で声明文を出しており、男子プロテニス協会であるATPのC・カーモード会長が大会会場で急遽召集された記者会見の席で読み上げた。
カーモード会長は「テニス当局は、何らかの理由で八百長の証拠がおさえられたり、調査されなかったという疑いを否定している。」と語っていた。
2007年、ジョコビッチはロシアのサンクトペテルブルグの大会前に、何らかのアプローチがあったことについての質問に答えていた。
「あの時、自分のチームにいて一緒に練習していた人を通してアプローチされた。もちろん、そんなことはすぐに一蹴した。直接自分のところまで来なかった。自分と直接話をしようとした人物は、結局自分と直接会うことはなかった。だから何もなかったんだ。」
「あの頃、残念ながら噂や話があった。何人かが絡んでいたようだ。この6・7年はそのような話は聞いたことがない。」
その頃ジョコビッチは、ツアーでも成長株だった。現在持つ10度のグランドスラム優勝の最初のタイトル獲得となったのが、2008年の全豪オープンだった。
「嫌な思いをした。なぜなら、そんなことに関わりたくなかったから。誰かは良いチャンスだと思うかもしれない。でも自分にとってはスポーツマンらしからぬ行いだし、正直プロの世界では罪になるものだから。どんなスポーツでも、特にテニスでは、そんな行いをする余地がないと思っている。」
ジョコビッチは、そんな疑いのある試合は10年以上前のことで、今の現役選手は全く関わっていないと言う。
(STATS - AP)
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