テニスのグランドスラムである全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)で、BIG4の一角である世界ランク7位の
R・ナダル(スペイン)は3回戦で
F・フォニュイーニ(イタリア)と対戦。2セットアップとリードしている場面から逆転を許してまさかの敗退を喫した。これは、2005年のマイアミ・オープン以来の2セットアップからの逆転負けとなった。
これまで、シーズンの四大大会で少なくとも1つは優勝を飾っていたナダル。しかし、今季は全豪オープンでベスト8、相性の良い全仏オープンでも準々決勝で敗れた。ウィンブルドンでは2回戦敗退、また今季最後のグランドスラムである全米オープンでも3回戦で敗れて今季は無冠に終わった。
これは、2004年以来11年ぶりのこととなったが、裏を返すとナダルはここ10年間、四大大会で必ず優勝トロフィーを手にしていたということにもなる。「BIG4」という名が示す通り、ナダルは数々の歴史を作り上げてきた。
その中でも、全仏オープンでの成績は実に66勝1敗とクレーコートでは不動の強さを誇っており、これは全てのグランドスラム史上で例のない戦績であった。
しかし、近年では思うような結果を残せておらず、得意の全仏オープンではまさかの大会2度目の敗戦を喫して大会10度目の優勝と6連覇を逃し、今季のマスターズ大会では未だタイトルを獲得していない。さらに、今年対戦した中で
N・ジョコビッチ(セルビア)に2敗、
A・マレー(英国)に1敗と同じ「BIG4」には1度も勝てていない。
全米オープンの3回戦敗退後、ナダルはインタビューで敗戦の原因は自身のストロークに問題があることを話していた。ナダルの特徴であるスピンのかかったストロークも、最近は十分にかからずボールが短くなって攻められてしまう場面も多く見られる。
現在29歳のナダルが今の状況から脱出するのは容易なことではないが、現在34歳にして世界ランク2位に位置するフェデラーが、今もなお進化を続けているのであれば、ナダルの復活にも可能性はあると言えるだろう。
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