男子テニスツアーのAEGON選手権(イギリス/ロンドン、芝)は17日、シングルス2回戦が行われ、第2シードで今年の全仏王者
S・ワウリンカ(スイス)が敗れた。ノーシードの
K・アンダーソン(南アフリカ)に6-7 (4-7), 6-7 (11-13)のストレート負け。ワウリンカと同ブロックに位置していた第5シード
R・ナダル(スペイン)も16日に初戦敗退を喫したため、ボトムハーフ(対戦表の下半分)のシード勢2人が姿を消すこととなった。
この日ワウリンカのプレーは決して悪かったわけではく、アンダーソンのテニスが完璧と言っていい内容だった。
ワウリンカは11本のサービスエースを決めて1度もブレークを許さず、ファーストサービスが入った時には79パーセントの確率でポイントを獲得した。
しかし、203センチの長身から強烈なサービス繰り出すアンダーソンに22本のエースを叩き込まれた。ファーストサービスが入った時のポイント獲得率は86パーセント。それに加え、試合を通して重く・深く・キレのあるボールを打つアンダーソンを攻略出来なかった。
第2セットのタイブレークではアンダーソンのマッチポイントをしのいでセットポイントを掴むも、フォアハンドの凡ミスを犯してしまったワウリンカ。最後は22本目のサービスエースを決められ、1時間50分で2回戦敗退となった。
今大会のボトムハーフは熾烈な戦いが予想されおり、シード勢が順当に勝ち上がるとワウリンカはナダルと準々決勝で対戦する組合せだったが、それは実現しなかった。ナダルは1回戦で
A・ドルゴポロフ(ウクライナ)に敗れ、初戦で姿を消している。
30歳のワウリンカは、今年の全仏オープン決勝で
N・ジョコビッチ(セルビア)を破りグランドスラム2度目のタイトル獲得。また、全仏オープンで話題となったピンクにチェックのショートパンツを今大会でも着用していた。
一方、好調なワウリンカを破る金星をあげたアンダーソンは、今大会1回戦で芝を得意とする元王者
L・ヒューイット(オーストラリア)を逆転で破り、ワウリンカとの2回戦へ駒を進めていた。準々決勝ではドルゴポロフと
G・ガルシア=ロペス(スペイン)の勝者と対戦する。
ワウリンカ戦のようなテニスをすれば、アンダーソンは29日からのウィンブルドンでも脅威。
球足の速い芝では番狂わせが起きることもある。2013年のウィンブルドンではナダルが初戦敗退、
R・フェデラー(スイス)は2回戦で敗れる波乱に見舞われ、芝の恐ろしさを痛感していた。
>>AEGON選手権 対戦表<<
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