男子テニスで世界ランク5位の
錦織圭(日本)が、現在、日本男子テニス界を牽引している。錦織に続く若手は、同125位の22歳
ダニエル太郎(日本)と同147位の19歳
西岡良仁(日本)の2人。この2人は錦織に続く活躍、さらに飛躍の可能性を秘めている。
2人は昨年の全米オープンで、厳しい予選3試合を勝ち抜き、初のグランドスラム本戦入り。今年の全仏オープンでも予選突破を果たし、本戦への出場権を手にした。
両者の特徴は俊敏なフットワークと粘り強いラリー戦。
昨年、ダニエル太郎はチリのツアー大会でベスト8進出を果たし、一躍注目を集めた。
今年はイタリア ヴェルチェッリで行われたチャレンジャー大会で下部大会初優勝。全仏オープン後には世界ランキングを自己最高の125位まで浮上させた。その後、ドイツ ファースのチャレンジャー大会では、決勝でクレーコートを得意とする
A・モンタネス(スペイン)に完勝で今季2勝目。
一方、サウスポーの西岡良仁は、どんなボールでも諦めずに拾い続ける粘り強いプレーが武器。直線的なフラット系のバックハンドと、厚いグリップから放たれるフォアハンドでラリー戦に持ち込み、強烈なパッシングショットも得意としている。
ジュニア時代から西岡良仁は、
N・キリオス(オーストラリア)、
T・コキナキス(オーストラリア)、B・コリッチ、
A・ズベレフ(ドイツ)、
A・ルブレフ(ロシア)らと共に力をつけてきた。
今年は、錦織がツアー初優勝を飾った地であるデルレイ・ビーチ・オープンでツアー初のベスト8進出。しかし、全仏オープンでは格上の
T・ベルディヒ(チェコ共和国)にストレートで敗れ、世界のトップとの力を見せつけられた。
ダニエル太郎と西岡良仁が世界のトップに入るには、フィジカル面の強化はもちろん、パワー負けしないフォアハンド、サービス力アップが必須かもしれない。ここを強化すれば、持ち前のフットワークとパッシングショットを活かして、上位の選手達と対等に戦うことが出来るはず。
さらにこれまで日本テニス界を支えてきた
添田豪(日本)、
伊藤竜馬(日本)、
杉田祐一(日本)の活躍にも期待。この3人は、ダニエル太郎と西岡良仁とは対照的に、日本を拠点にして着実に力をつけてきた。
今年、添田豪は米男子クレーコート選手権で元世界ランク1位
L・ヒューイット(オーストラリア)を破る大きな勝利をあげた。得意としている芝のウィンブルドンでの活躍に期待がかかる。
伊藤竜馬は、先日のトップシェルフオープン男子で長身
I・カルロビッチ(クロアチア)にストレートで敗れるも、1度もブレークチャンスを与えないサービスゲームを展開した。
現在開催中のメルセデス・カップで惜しくも本戦入りを逃した杉田祐一は、昨年のウィンブルドンでグランドスラム初の本戦出場。今年のウィンブルドンでは、四大大会本戦で初の勝利をあげたいところ。
現在、日本でテニスブームが起きている。錦織のような活躍をする日本選手が出現すれば、さらに日本テニス界が盛り上がることは間違いない。
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