男子テニスツアーのメルセデス・カップ(ドイツ/シュトゥットガルト、芝)は11日、シングルス2回戦が行われ、第1シードの
R・ナダル(スペイン)が元世界ランク8位の
M・バグダティス(キプロス)を7-6 (7-5), 6-7 (4-7), 6-2のフルセットで下し、ベスト8進出を決めた。今大会の上位4シード選手は1回戦を免除されているため、ナダルは2回戦からの登場だった。
今季ナダルは不振と囁かれており、得意のクレーシーズンで結果を残せていない。出場したマスターズ大会ではまさかの無冠。6連覇と10度目のタイトル獲得を狙った全仏オープンでは準々決勝で
N・ジョコビッチ(セルビア)に完敗を喫した。
さらに大会後に発表された世界ランキングでは、2005年以来 約10年ぶりとなる2桁台の10位へ転落している。
ジョコビッチの敗戦後、ナダルは再起を誓っていた。
11日の2回戦、第1セットではファーストサービスが入った時のポイント獲得率を94パーセントとするバグダティスに苦戦するも、タイブレークの末に先取。
第2セットは落とすものの、第3セットではサービスの集中力を高めたナダルが、77パーセントの確率でファーストサービスを入れ、14本中12本をポイントに繋げて圧倒。そして2度のブレークに成功し、2時間40分で勝利を手にした。
準々決勝でナダルは、第5シードの
B・トミック(オーストラリア)と対戦する。現在22歳のトミックは、2011年のウィンブルドンで予選からの出場で、本戦のベスト8まで進出。直線的なフラット系のショットを得意とするトミックは芝コートで危険な選手の1人。
一方、ナダルに敗れたバグダティスは現在の世界ランキングを63位とするも、2006年には8位を記録。グランドスラムでは2006年の全豪オープンで
A・ロディック(アメリカ)、
I・リュビチッチ(クロアチア)、
D・ナルバンディアン(アルゼンチン)らを次々と破る快進撃で決勝へ。決勝では
R・フェデラー(スイス)に敗れ準優勝に終わるも、第1セットをとる善戦を見せた。
近年は怪我などにより思うような結果を残せておらず、下部大会のチャレンジャーにも出場している。
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