テニスのグランドスラムである全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー)は2日、男子シングルス準々決勝が行われ、全仏初優勝を狙う第5シードの
錦織圭(日本)は第14シードの地元フランス
JW・ツォンガ(フランス)に1-6, 4-6, 6-4, 6-3, 3-6とフルセットの接戦の末、奇跡の逆転勝利とは行かなかった。試合後、錦織は自身のプレーに対して振り返った。
ここまでの3試合全てストレート勝利と好調な勝ち上がりを見せていた錦織だったが、1931年と1933年に準決勝進出を果たした
佐藤次郎(日本)に並ぶことは出来なかった。
試合が始まると、まるで別人のような不安定なプレーでミスを連発していた錦織だったが、思いもよらぬハプニングをきっかけに、本来のテニスを取り戻し始めた。
それは、錦織が1-6, 2-5とツォンガにリードされたコートチェンジの時に起きた。会場に設置してあったスコアボードに付いていた金属製のパネルが、この日の強風にあおられて観客席に落下。負傷者が出た事から約40分間の試合中断を強いられ、両者は一旦ロッカールームへ引き上げていた。
その後、コートへ戻った錦織は本来の自分自身を取り戻していた。昨年の全米オープンで、アジア出身男子選手として初めてグランドスラムの決勝進出を果たしていた錦織。再開した試合では、ツォンガのサービング・フォー・セットをブレーク。ここまでサービスキープに苦しみ続けていた自身のサービスゲームをしっかりキープし反撃に出始めた。
しかし、続くツォンガのこのセット2度目のサービング・フォー・セットを接戦の末にキープされるとセットカウント0ー2と崖っぷちに立たされた。
自身のテニスを取り戻した錦織は、そこから第3・4セットを奪い返して勝利へのシナリオが出来上がってきていた。
しかし、地元の声援を味方に付けるツォンガに攻め込まれ、錦織は第4ゲームでブレークを許し、その後ブレークバックできずに準々決勝で姿を消すこととなった。
試合後、第1セットを振り返った錦織は「ちょっと自分を見失ってしまっていた。やる事全てが上手く行かなかった。」と、常に冷静に試合を進める錦織らしからぬ精神状態だった事を明かしていた。
一方、勝利したツォンガは、準決勝で第7シードの
S・ワウリンカ(スイス)と対戦する。
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