男子テニスツアーのマスターズ大会であるBNLイタリア国際男子(イタリア/ローマ、レッドクレー、賞金総額3,830,295ユーロ/優勝賞金628,100ユーロ)は17日、男子シングルス決勝が行われ、第1シードで昨年覇者の
N・ジョコビッチ(セルビア)が第2シードの
R・フェデラー(スイス)を6-4, 6-3のストレートで下し、大会2連覇を達成。また今回の優勝でキャリア通算53勝、今季5度目のタイトル獲得、さらに24日からの全仏オープンへ弾みをつけた。
両者は今回が通算39度目の対戦で、ジョコビッチは対フェデラー戦を19勝20敗、クレーコートでは4勝4敗と差を縮めた。
決勝戦の第1セット、両者サービスキープを続けるも、第10ゲームで試合が動いた。ストローク戦に加えサーブ&ボレーを織り交ぜてプレッシャーをかけてきたフェデラーのサービスゲームでジョコビッチはリターンエースを決めた。さらにフェデラーのバックハンドにボールを集めてミスを誘いブレークに成功、第1セットを先取。
第2セットに入るとフォアハンドのミスを犯すフェデラーの隙をつき、第2ゲームでブレークする。その後も攻撃の手を緩めなかったジョコビッチは試合の主導権を握り続け、最後はフェデラーのフォアハンドがアウトし、試合に終止符が打たれた。
今季好調の世界ランク1位ジョコビッチは、今年最初のグランドスラムである全豪オープンでタイトル獲得、マスターズ大会のインディアンウェルズ・マイアミ・モンテカルロ(マドリッドは欠場)の3大会で優勝。今回のタイトル獲得で出場したマスターズ大会全てで優勝を飾っている。
ジョコビッチは2回戦で
N・アルマグロ(スペイン)、3回戦で
T・ベルッチ(ブラジル)、準々決勝で第5シードの
錦織圭(日本)、準決勝で第7シードの
D・フェレール(スペイン)を下し、フェデラーとの決勝へ駒を進めた。
未だタイトル獲得に至っていない全仏オープン初優勝を狙うジョコビッチ。もしジョコビッチが優勝した場合、念願の生涯グランドスラム達成(全豪・全仏・全英・全米の四大大会全てで優勝)となる。
一方、敗れたフェデラーは今回の準優勝でBNLイタリア国際男子4度の準優勝となった。昨年は2回戦で
J・シャーディ(フランス)に敗れ、初戦敗退を喫した。
また、先週のムチュア・マドリッド・オープン男子で第1シードとして出場したフェデラーだったが、20歳の
N・キリオス(オーストラリア)に大接戦の末に敗れて初戦で姿を消していた。
24日から開幕する全仏オープンに出場予定のフェデラーは、2009年以来6年ぶりのタイトル獲得を狙う。
2005年から過去10年間の全仏オープンを振り返ると、2009年のフェデラー以外は
R・ナダル(スペイン)が9度の優勝を飾っており、これは歴代最多優勝となっている。ナダルが唯一優勝出来なかったのがフェデラーがタイトルを獲得した2009年で、その時は4回戦で
R・ソデルリング(スウェーデン)に敗れた。
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