男子テニスツアーのマスターズ大会であるBNLイタリア国際男子(イタリア/ローマ、レッドクレー、賞金総額3,830,295ユーロ/優勝賞金628,100ユーロ)は13日、男子シングルス2回戦が行われ、第5シードの
錦織圭(日本)が世界ランク40位の
J・ヴェセリ(チェコ共和国)を7-6 (7-3), 7-5と苦戦を強いられるも3回戦進出を決め、マスターズ大会初優勝に向けて一歩前進した。
両者は今回が初めての対戦となった。
この試合、第1セットで錦織はストロークのミスが目立ち、第1ゲームからブレークされる。しかし、その後すぐにブレークバックに成功するも、ヴェセリの勢いのあるフォアハンドや長身から繰り出されるサービス、時折見せるバックのダウンザラインに苦戦。
第10ゲームでは、ヴェセリに4度のセットポイントが訪れていたが、錦織がすべてしのいで錦織が苦しみながらサービスをキープ。その後はタイブレークに入り、先にヴェセリにミニブレークを許した錦織だが、最後はヴェセリのストロークがネットにかかり、錦織がヴェセリの4度のセットポイントをしのいで先取した。
第2セットでは、両者サービスキープが続き、第10ゲームまで共にブレークチャンスを与えない安定したサービスゲームを展開した。
第11ゲームでは、錦織に初めてブレークチャンスが訪れていたが、勝負に出た錦織のリターンはネットにかかる。その後、3度目のブレークチャンスで錦織が逆クロスにフォアハンドウィナーを決めて、大きなブレークに成功する。
第12ゲームでは、錦織に2度のマッチポイントがきていたが、錦織のミスでデュースに。ブレークポイントも与えてしまった錦織だが、3度目のマッチポイントをものにして大接戦を制した。
3回戦で錦織は、第11シードの
F・ロペス(スペイン)と
V・トロイキ(セルビア)の勝者と対戦する。
マスターズ初の優勝を狙う錦織は、昨年同大会はムチュア・マドリッド・オープン男子で負った怪我のために欠場していた。
今回勝利したことにより、錦織は今季の勝利数30勝をあげた。現在30勝しているのは、
N・ジョコビッチ(セルビア)、
A・マレー(英国)、
T・ベルディヒ(チェコ共和国)、
D・フェレール(スペイン)の4選手となっている。
また、今大会のシード勢が順当に勝ち上がった場合、錦織は3回戦で第11シードのF・ロペス、準々決勝で第1シードのN・ジョコビッチと対戦する可能性がある。
一方、敗れた世界ランク40位のヴェセリは、現在21歳で自己最高位は今年4月末に記録した35位となっており、2013年にはATPから「明日のスター賞」を受賞している今後に期待がかかる選手。
今年1月に行われたハイネケン・オープンでは、決勝で
A・マンナリノ(フランス)を下してATPツアー初の優勝を飾っていた。今回は1回戦で
E・ガルビス(ラトビア)に勝利して錦織との2回戦に駒を進めるも、錦織に敗れて2回戦敗退となった。
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