男子テニスのマスターズ大会のBNPパリバ・オープン男子(アメリカ/インディアンウェルズ、ハード、賞金総額5,381,235ドル、優勝賞金900,400ドル)で、18日に行われたシングルス4回戦で
A・マンナリノ(フランス)を6-3, 6-3で下して準々決勝進出を決めた第4シードの
A・マレー(英国)は、2度目のドーピング違反のため15年の出場停止処分が下された
W・オディスニク(アメリカ)に対して苦言を呈した。
これで事実上の引退となった29歳のオディスニクは、昨年12月と今年の1月に行われた検査でステロイドなどいくつかの違反薬物の陽性反応が出ていたと国際テニス連盟(ITF)が発表しており、1月30日付けで処分が決まった。この事で処分が明けるのは2030年1月29日となる。
オディスニクが最初にドーピング違反の処分が下されたのは2010年で、禁止薬物である成長ホルモンの所持が発覚した時だった。シーズン開幕へ向けてオーストラリア入りした時に空港で見つかったもので、そのため2010年4月から2011年8月まで公式戦への出場が禁止されていた。
オディスニクは所持はしていたが使用した事はないと主張し、実際検査でも陽性反応は出ていなかった。
ITFは当初、2年間の出場停止処分を下したが、前向きに検査官に協力したとして、約半分に減刑されていた。その時もマレーなど他の選手達は、オディスニクのドーピング検査官への態度に疑問を持つと後に非難していた。
「さようなら、ウェイン(オディスニク)。良い厄介払いができた。」とマレーは水曜日に自身のツイッターで呟いていた。
マレーは4回戦後の会見でオディスニクへの処分について問われると「最初の違反行為の時に、皆さんがどう信じようと、言われていた事は自分は全く信じてはいなかった。彼をツアーから排除するのはテニス界にとっても良い事。あんな事が男子ツアーの一部であっては欲しくないからね。」と答えていた。
そのマレーは、昨年12月の検査と今年の1月の検査の結果は別々に扱われるべきだとも語っていた。
「彼は明らかに自分に有利になるような物を摂取していたんだ。彼は今も昔もドーピングに関わりのある何人かの人間と繋がっていたんだ。そしてそんな連中が彼の周りにはたくさんいた。だから今回の処分も全く驚いてはいないよ。こうして今、彼がツアーからいなくなるのは良い事さ。」とマレーは思いの丈を伝えていた。
昨年の全米オープンでオディスニクは主催者推薦を受けて本戦に出場するも、準優勝を飾った
錦織圭(日本)の前に初戦で姿を消していた。それはオディスニクにとって、最初に処分を下される数ヵ月前の2009年以来となる本戦でのプレーだった。
今シーズン、オディスニクは全豪オープンの予選2回戦で敗退していた。
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