男子テニスツアーのBNPパリバ・マスターズ(フランス/パリ、ハード、賞金総額約345万ユーロ/優勝賞金約57万ユーロ)は1日、シングルス準決勝が行われ、第7シードの
M・ラオニチ(カナダ)が第5シードの
T・ベルディヒ(チェコ共和国)を6-3, 3-6, 7-5で下し決勝進出を決め、マスターズ大会初優勝へ王手をかけた。
《接戦制したラオニチ 初V王手》2005年のチャンピオンであるベルディヒは、今大会2度目の優勝を目指して臨んだこの試合では、最後のゲームとなった第2セットの第12ゲームで、自身のサービスゲームで2度のダブルフォルトを含む4連続ミスを犯し、ラオニチに勝利を献上する形となってしまった。
ラオニチは「理想的ではないにしろ、彼(ベルディヒ)はスタートからミスが多く簡単に第1セットを取らせてくれた。でもその後も自分は勝利には十分なプレーが出来た。」と試合について語っていた。
試合が終わった瞬間にラケットを投げつけ怒りをあらわにしたベルディヒは、「最後のゲームは全く持って不本意なものになってしまった。今年のこの大会を通して、最悪なゲームになってしまった。」と振り返った。
それまで安定したプレーを見せて勝敗をファイナルセットへと持ち込んだベルディヒは「それまで上手く試合を運んでいたのに、最後の最後で全てを失ってしまう今日のような日もあるものさ。」と落胆した様子でコメントしていた。
去年、祖国カナダはモントリオールでのマスターズ1000大会以来自身2度目のマスターズ大会での決勝進出を果たした23歳のラオニチは、この日はベルディヒ相手に12本のサービスエースを記録し、今大会でのサービスエースを75本へと延ばした。
今年のウィンブルドンでベスト4入りを果たすなど、キャリア最高のシーズンを送っているラオニチは「今日よりはかなり良いプレーが出来ると確信している。自分自身から、そして自分の才能から多くの事を学んでいるし、自分が出来る事を信じ、何が必要かも学ぶ事が出来ている。」と今季を振り返っていた。
加えて「今年定めた目標がロンドン(最終戦)へ導いてくれていると思う。それを達成できた事はとても特別なことだし、大きな意味がある事だと思っている。」と今季の成績に自信を深めていた。
マスターズ大会初優勝を狙うラオニチは、決勝で第1シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)と対戦する。
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