テニスのグランドスラムである全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は1日、男子シングルス4回戦が行われ、第10シードの
錦織圭(日本)が第5シードの
M・ラオニチ(カナダ)を4-6, 7-6 (7-4), 6-7 (6-8), 7-5, 6-4の大激闘の末に下し、同大会で日本人男子92年ぶりのベスト8入り、さらにグランドスラムでは自身2度目の準々決勝進出を決めた。
両者は今回が4度目の対戦となり、錦織はラオニチとの対戦成績を3勝1敗とリードを広げた。
直近の対戦は今年のウィンブルドン4回戦で、その時は錦織がラオニチに初めて敗れてベスト8進出を逃した。
《ウィンブルドンの対戦はこちら》また、5月のムチュア・マドリッド・オープン男子3回戦でも対戦しており、その時は錦織が2度のタイブレークを競り勝ち、ベスト8進出を決めた。
この試合、序盤はラオニチのサービスを返すがやっとだった錦織だが、徐々にリターンを合わせていった。ストローク戦では、両者互角のラリー戦となり、激しいストローク戦が繰り広げられるも錦織が優位に攻めていき、最後は4時間を超える大激闘をものにした。
グランドスラム初のベスト4進出をかけて錦織は、準々決勝で第3シードの
S・ワウリンカ(スイス)と対戦する。
今大会で錦織は、1回戦で
W・オディスニク(アメリカ)に勝利し、2回戦は
P・アンドゥハル(スペイン)の途中棄権により3回戦へ駒を進めた。3回戦では第23シードの
L・マイェール(アルゼンチン)を下しての勝ち上がりとなり、4回戦でラオニチに勝利して同大会で日本人男子92年ぶりのベスト8進出という快挙を達成した。
さらに、錦織は今大会2回戦で勝利したことにより、グランドスラム勝利数日本人歴代1位となる33勝を達成した。3回戦では34勝、そして今回4回戦で35勝と記録を更新した。
今回がグランドスラムで自身2度目のベスト8進出となったが、最初にベスト8入りしたのは2012年の全豪オープンで、その時は4回戦で
JW・ツォンガ(フランス)を破ってグランドスラム初の8強入りを決めた。
また、同大会での最高成績は、2008年の3回戦で当時世界ランク4位の
D・フェレール(スペイン)を破ってベスト16入りを果たしたのが最高成績となっており、今回は大会初の準々決勝進出となった。
錦織は8月上旬に右足の親指に出来た嚢胞を取り除く手術を受けた。そのため全米オープンの前哨戦であるロジャーズ・カップ男子とW&Sマスターズの2大会欠場。抜糸後は順調な回復を見せ、復帰戦となった今大会1回戦では勝利で飾った。
一方、敗れたラオニチは、今年の全仏オープン準々決勝で
N・ジョコビッチ(セルビア)に敗れるもベスト8進出、ウィンブルドンでは準決勝で
R・フェデラー(スイス)に敗れるもグランドスラム初のベスト4入りを果たし、その後のシティ・オープン男子では、同胞の
V・ポスピシル(カナダ)を下して今季初優勝を飾った。
今季は安定した成績を残しており、今回はグランドスラム3大会連続のベスト8進出を狙うも、錦織に敗れて4回戦で敗退となった。
今大会でラオニチは1回戦で予選勝ち上がりの
ダニエル太郎(日本)、2回戦は
P・ゴヨブジク(ドイツ)、3回戦は
V・エストレージャ=ブルゴス(ドミニカ共和国)に勝利しての勝ち上がりだった。
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