テニスのグランドスラムであるウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)は2日、男子シングルス準々決勝が行われ、第8シードの
M・ラオニチ(カナダ)が主催者推薦枠で出場しているN・キルジオスを6-7 (4-7), 6-2, 6-4, 7-6 (7-4)の逆転で下し、グランドスラム初のベスト4進出を決めた。
両者は今年の全仏オープン1回戦で対戦しており、その時はラオニチがストレートで勝利している。
ビッグサーバー同士の対決となったこの試合、ラオニチは試合を通して39本ものサービスエースを決め、ファーストサービスが入った時に88パーセントと高い確率でポイントを獲得した。
第1セットから両者サービスキープのシーソーゲームとなり、タイブレークへ突入。第1セットの接戦を最初にものにしたのは、快進撃を続けるキルジオスだった。
第2セットでラオニチは、このセットでファーストサービスが入った時に100パーセントと非常に高い確率でポイントを獲得し、完璧なサービスゲームを展開した。さらに2度のブレークに成功して、ゲームカウント6-2で追いつく。
第3セットで先にブレークに成功したのはキルジオスだが、その後ラオニチがすぐにブレークバックに成功。第5ゲームでもブレークに成功したラオニチは、このセットをゲームカウント6-4で連取する。
第4セット、両者サービスゲームキープが続き、この試合2度目のタイブレークに突入。最後はラオニチがセンターにサービスエースを決め、ビッグサーバーのラオニチらしい試合の終え方で勝利をおさめた。
グランドスラムで初の4強入りとなったラオニチは、準決勝で第4シードの
R・フェデラー(スイス)と対戦する。
ラオニチは、今大会の4回戦で
錦織圭(日本)を逆転で下し、グランドスラムで2大会連続のベスト8進出を決め、今回初の準決勝進出となった。
《ラオニチvs錦織の記事はこちら》一方、ラオニチに敗れた19歳のキルジオスは、今回がウィンブルドン初出場で初のベスト8進出となった。今大会は1回戦で
S・ロバート(フランス)、2回戦で第13シードの
R・ガスケ(フランス)、3回戦で
J・ヴェセリ(チェコ共和国)に、そして4回戦で世界ランク1位の
R・ナダル(スペイン)を破る快進撃を続けてきたが、ラオニチに阻止されることとなった。
過去には2013年に全豪オープンのジュニアで優勝を飾っており、ジュニアランキングでは1位を記録していた。
《キルジオスの記事はこちら》現在は世界ランク144位だが、今大会でベスト8進出を決めたことにより、大会後に発表される世界ランキングでは、60位台後半に浮上することが予想される。
また、この試合にはキルジオスと同じオーストラリアで元王者
L・ヒューイット(オーストラリア)も、キルジオスの快進撃を見に来ていた。
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