男子テニスツアーのマスターズ大会であるムチュア・マドリッド・オープン男子(スペイン/マドリッド、レッドクレー)は9日、シングルス準々決勝が行われ、第10シードの
錦織圭(日本)が
F・ロペス(スペイン)を6-4, 6-4のストレートで下し、大会初のベスト4進出と12日付に発表される世界ランキングでトップ10入りすることが確定した。
この試合、錦織はファーストサービスが入った時に71パーセントの確率でポイントを獲得、ロペスに1度もブレークを許さないサービスゲームを展開した。さらに、2度のブレークに成功して1時間30分で勝利をおさめた。
ロペスのサービスからスタートした第1セット、第6ゲームまで両者サービスキープとなるが、第7ゲームで錦織がブレークに成功し、このセットはゲームカウント6-4で先取する。
続く第2セットでは、第3ゲームをゲームカウント1-2としたところで錦織がメディカルタイムアウトを要求し、腰のマッサージを受けた。さらに、第5ゲームをゲームカウント2-3としたところでも錦織は2度目のメディカルタイムアウトを要求した。腰の様子が心配されたが、第9ゲームで錦織はブレークに成功してゲームカウント5-4とした。第2セットも6-4で連取し、ストレートでロペスに勝利した。
また、錦織はこの準々決勝が目標の世界ランクトップ10入りがかかる試合となっていた。
今回ベスト8に勝ち上がっていた
E・ガルビス(ラトビア)が優勝した場合は、錦織のトップ10入りは先延ばしの可能性があったが、準々決勝で
D・フェレール(スペイン)に敗れているため、大会後に発表される世界ランキングで錦織のトップ10入りは確定となった。
《錦織、トップ10まであと1勝の可能性も<ムチュア・マドリッド・オープン男子>》スポーツチャンネルGAORA SPORTSで生中継され、試合直後に行われたインタビューで錦織は「両セット、1ゲームずつしっかりブレーク出来たのでよかった。試合内容も満足しています。」と準々決勝についてコメントした。
トップ10入りが確定したことについては「(トップ10に入ったことに)あ、そうなんですか。知らなかったですけど、(トップ10に)入るのが目標だったので、ひとまずは嬉しいです。1週間入っただけでは意味がないので、まだ大会も続いてますし、これから1年を通してここにいれるよう頑張ります。」とこの試合に勝利してトップ10入りを決めたことは知らなかった様子だった。
さらに、試合の途中でメディカルタイムアウトを要求した錦織に、体調はどうですかという質問に対しては「正直分からないです。明日すぐ試合なので、明日の夜までにしっかり体調を回復出来るように頑張ります。」
フェレールとの準決勝についての質問に対しては「次はフェレールなので、やはりクレーではしぶとい相手なのでしっかり自分のテニスをして、またマスターズのベスト4にマイアミに続いてきて嬉しいので、このまま突き進めるようにしたいと思います。」と意気込みを語った。
トップ10入りを決めた錦織は、準決勝でフェレールと対戦する。
両者は過去に6度対戦しており、対戦成績は3勝3敗となっている。
直近では、3月のソニー・オープン男子4回戦で対戦し、その時は錦織がフェレールに勝利してベスト8進出を決めていた。
《錦織が世界4位フェレール撃破、フェデラー戦へ<ソニー・オープン男子>》錦織とフェレールの準決勝は、現地時間5月10日(時差は日本の-7時間)の第5試合に組まれており、日本時間5月11日の午前2時に開始する予定。
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