テニスのグランドスラムである全仏オープン(フランス/パリ、クレー)で、31歳の
T・ロブレド(スペイン)は3度の奇跡を起こした。それは2回戦で
I・セイスリン(オランダ)、3回戦で地元期待の
G・モンフィス(フランス)、4回戦では同胞の
N・アルマグロ(スペイン)に対し、2セットダウンからの大逆転勝利を収めた。
クレーコートを得意とするロブレドは、過去の全仏オープンで4度ベスト8進出を果たしていた。世界ランキングでは2006年に自己最高となる5位を記録するも、怪我により戦線離脱を余儀なくされた。
その後は470位台にまで落としてしまったロブレドだったが下部大会などで勝利を収め、徐々に本来の力を取り戻していく。今年4月にはハッサン2世グランプリで2011年1月以来約2年ぶりのタイトルを獲得。
そして、全仏オープンでは2回戦でセイスリンに6-7 (2-7), 4-6, 6-3, 6-1, 6-1の逆転で下し、3回戦でモンフィスと対戦した。地元の声援を受けるモンフィスに対し、ロブレドは1ポイントも諦める事なく必死でボールを追い続けた。最後まで集中力を切らさなかったロブレドは、モンフィスを2-6, 6-7 (5-7), 6-2, 7-6 (7-3), 6-2で破った。
4回戦は同じスペイン勢のアルマグロと対戦するも、2・3回戦と同様に2セットダウンの状況に追い込まれる。第3セットもアルマグロに先にブレークを許したロブレドはゲームカウント1-4とピンチの場面を迎えるも、逆をつくショットを放つなどで5ゲーム連取に成功してこのセットを奪い返す。
以降もロブレドは1球1球丁寧に返球するラリー戦で主導権を握り始め、勝敗がかかる第5セットで最後渾身のバックハンドを放ち、アルマグロはそれをネットしてゲームセットとなった。この試合のスコアは6-7 (5-7), 3-6, 6-4, 6-4, 6-4だった。
敗れたアルマグロは同年の全豪オープン準々決勝でも
D・フェレール(スペイン)に対して2セットアップとするも大逆転負けを喫していたため、グランドスラム2大会連続で悔しい敗退を喫した。
3試合連続で2セットダウンからの逆転勝利を収めたロブレドは、準々決勝で31歳のフェレールに敗れた。今年の全仏オープンは30代のベテラン勢が活躍し、ロブレドとフェレールの他にも、当時31歳の
R・フェデラー(スイス)(現在は32歳)と35歳の
T・ハース(ドイツ)がベスト8へ進出した。
また、その後の全米オープンでロブレドは、4回戦で過去10連敗していたフェデラ-をストレートで破り、大会初のベスト8進出。さらに今シーズンの世界ランキングを18位で終える活躍をみせた。
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