男子テニスツアーのイフ・ストックホルム・オープン(スウェーデン/ ストックホルム、ハード)で、ツアー初優勝を飾った22歳の
G・ディミトロフ(ブルガリア)が、優勝後に男子プロテニス協会であるATPのインタビューに答えた。
決勝戦で世界ランク3位の
D・フェレール(スペイン)を2-6, 6-3, 6-4の逆転で下したディミトロフは、これが今季8人目の初優勝者となると同時に、ブルガリア出身選手としても初めてのタイトル・ホルダーとなった。そして、ディミトロフは先週からロジャー・ラシード氏をコーチに招いて、初めて臨んだ大会での優勝だった。
ATP:最初のATPワールドツアーのトロフィーを掲げた気分は?
ディミトロフ:もちろん自分にとって、全く初めての事。とても冷静ではなかったし、今もそう。本当にハッピーだし、自分にとってもチームにとっても、ずっとサポートしてくれた全ての人達にとっても大きな意味がある。家族やガールフレンド、その他いつも周りにいてくれた皆にとってもね。
ATP:決勝戦後にどれくらいのメールやメッセージをもらったか?特別なものは?
ディミトロフ:最も特別なのは家族からとガールフレンド(
M・シャラポワ(ロシア))からのもの。これまで30以上のメッセージをもらった。すごく嬉しい。
ATP:ブルガリア出身選手として、初めてタイトルを獲得した気持ちは?
ディミトロフ:自分自身にだけではなく、祖国にとっても大きな事。誰だって成功を収める事が出来ると証明したかった。そして、それを達成出来た。ブルガリアの人々も、この優勝の意味の大きさを理解してほしいし、テニスをしている子供達やテニス愛好家にも、もっと練習しようとする意欲につながってくれる事を願っている。
ATP:これまで40回も決勝の舞台を経験している選手(フェレール)と決勝戦で戦う事に、緊張はしていたか?
ディミトロフ:それは知らなかった。でも、今季開幕戦で初めて決勝進出した時よりは緊張しなかった。今回コートに気分良く立てた。歓迎されていたと感じたし、この大会はいつも楽しみにしている大会。自分にとって特別な大会でもある。最後のポイントはちょっと緊張したけど、最初のマッチポイントで決められて良かった。
ATP:最初の決勝戦でも、当時世界ランク3位の
A・マレー(英国)と対戦だったが、その決勝戦から何か学ぶ事はあったか?
ディミトロフ:開幕戦のブリスベンで初めての決勝進出した時は、第1セットで先にリードしながらも負けてしまった。ポイントを取る事に、神経質になり過ぎてしまっていた。今回は落ち着いて試合に集中出来た。素晴らしいファイターとの対戦だったし、彼(フェレール)は気分良くプレーしていたと思う。今回の勝利は生涯忘れる事はないだろう。
ATP:ラシード氏をコーチに迎え入れて初めての大会だったが、大会へ向けて彼(ラシード)がした事は?こんなにすぐに結果が出て驚いているか?
ディミトロフ:まず最初にした事は、ジムへ一緒に行った事を覚えている。彼(ラシード)とタッグを組めて嬉しいし、最初の大会で優勝して2人の関係をスタート出来た事は最高。とても基本的な事をやっている。対戦相手の事に集中して練習している。明らかに正しいタイミングの練習で役立っている。
ATP:昨年は初めてトップ50入りでシーズンを終えて、今はトップ20が目前。今季の初めの目標は何だったか?
ディミトロフ:シーズン初めの目標はトップ20入りをする事だった。今季はまだ2大会残っている。今のまま、良いプレーを続けたらトップ20入りするチャンスは大きいと思う。そうならなかったら、今季のここまでの結果を踏まえると、ちょっとがっかりしてしまうかも。
ATP:得意なサーフェスは?自分のテニスの強さは何だと思っているか?
ディミトロフ:もちろんハードコート。インドアも大好き。太陽も風もなく、安定した環境でプレーが出来る。サーフェスが変わると難しさもある。今大会はサーブとフットワークとフォアハンドで優位に展開出来た。それらは、特に練習で重きを置いている事。その成果が出た大会だった。もちろん、その他の事ももっと変えたいとも思っている。そして、次のステップへ進みたい。
ATP:誰をお手本にして、そして誰に影響されてこれまで練習していたのか?子供の頃に好きだった選手は?
ディミトロフ:お父さんからテニスを習った。全てお父さんのお陰さ。
P・サンプラス(アメリカ)や
A・アガシ(アメリカ)、
R・フェデラー(スイス)のプレーは良く見ていた。若い頃からシングル・バックハンドだったから、特にシングル・バックハンドのサンプラスやフェデラーのプレーはとてもお手本にしていたし、彼等のプレースタイルを見習っていた。誰かの物真似をしたいとは思ってはいなかった。
自分独自のものを持ちたいと思っていた。今の自分のプレースタイルは、今自分がやりたいようにプレーしているだけ。このスタイルはこれからも続けたいし、このまま成長したい。
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