HPジャパン女子オープン大会6日目、シングルス準決勝で、
奈良くるみ(日本)が、第5シードの
E・ブシャール(カナダ)に、2-6, 2-6で敗れ、WTAツアー初の決勝進出はならなかった。
奈良は、第1セット第2ゲームで、いきなりブレークを許すが、第3ゲームで、バックのリターンエースを打ったり、フォアのストロークウィナーを決めたりして、すぐにブレークバックに成功した。だが、ブシャールは、19歳とは思えないような落ち着いたプレーで、次第に試合の主導権を握っていった。
「相手のサービスもリターンも、3球目までにポイントを決められてしまうことが多かった。そのスピードが速く、本当にいいプレーをしてきたので、見習っていきたいプレーが相手に多かった」(奈良)
奈良は、第6・8ゲームでもブレークを許しセットを先取された。第2セットに入っても、ブシャールの勢いを止めることはできず、奈良は第2・8ゲームをブレークされ、ストレートで敗れた。
サーブの良いブシャールに対して、リターンが得意なはずの奈良は、思うようにポイントが取れず、ブシャールのファーストサーブに対して、奈良のリターンでのポイント獲得率は、わずか25パーセントにとどまった。
「自分からポイントを取りに行く姿勢をもう少し持って、大事なポイントでいいプレーがもっとできるようになっていかないと、今日のような試合になってしまう」(奈良)
準決勝で敗れた奈良だが、WTAツアー初のベスト4入りで収穫もあった。
「US(オープン)が終わってから、気持ちと体のバランスがあまり取れなくて、いい気持ちで試合に入れていなかった。体は疲れていたけど、今週はしっかり走り回れて、気持ちも前に向いていた。だからこそ、トップ100の選手と、ずっとやってきて、ここまで来れたんだと思う。今週は、フィジカルもメンタルも、いい気持ちで毎日試合に臨めた」(奈良)
今回の結果によって、奈良は、WTAランキングが87位から73位に上がる予定だ。今後、奈良は、WTA125Kシリーズの台北大会に出場するかもしれないが、大阪大会を最後にオフに入るかもしれない。
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