テニスのグランドスラムである全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は30日、男子シングルス2回戦が行われ、元世界ランク1位の
L・ヒューイット(オーストラリア)が第6シードで2009年覇者の
J・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)を6-4, 5-7, 3-6, 7-6 (7-2), 6-1のフルセットで下すシードダウンを演出し、2年連続の3回戦進出を果たした。
両者は今回が5度目の対戦となり、ヒューイットはデル=ポトロに対し3勝2敗とした。
この試合、デル=ポトロを左右に揺さぶるストローク戦を展開したヒューイットは、10本のサービスエースと42本のウィナーを放った。さらに70本の凡ミスを犯したデル=ポトロの隙をつき、18度のブレークチャンスから8度のブレークに成功し、4時間3分の激闘に終止符を打った。
ヒューイットは3回戦で、
E・ドンスコイ(ロシア)と対戦する。
これまで32歳のヒューイットは28のタイトルを獲得しており、グランドスラム初優勝は2001年の全米オープンである。翌年2002年にはウィンブルドンで四大大会2度目の優勝を飾った。
昨年の全米オープンでは、3回戦で
D・フェレール(スペイン)にセットカウント1-3で敗れていた。
今年に入りヒューイットは、エキシビション大会であるクーヨン・クラシックでデル=ポトロ、T・ベルディフ、
M・ラオニチ(カナダ)ら強豪を下し優勝を飾った。しかし、全豪オープンでは
J・ティプサレビッチ(セルビア)、全仏オープンでは
G・シモン(フランス)と2大会連続でシード選手に敗れ、初戦で姿を消していた。シモンとの対戦では2セットアップとするも逆転負けを喫した。
その後のウィンブルドンでは1回戦で
S・ワウリンカ(スイス)に勝利するも、2回戦で予選から勝ち上がった
D・ブラウン(ドイツ)の勢いあるテニスに翻弄され、セットカウント1-3で敗れた。
一方、敗れたデル=ポトロは2009年の全米オープン決勝で
R・フェデラー(スイス)をフルセットの末に下し、自身初のグランドスラム優勝を飾った。
以降はグランドスラムでベスト4以上の成績が出ない中、今年のウィンブルドンでは四大大会で自身2度目のベスト4進出を果した。そのウィンブルドンでは準決勝で
N・ジョコビッチ(セルビア)に4時間43分の大激闘の末に敗れ、アルゼンチン勢としては2002年に決勝進出した
D・ナルバンディアン(アルゼンチン)以来11年ぶりの決勝進出とはならなかった。
今季デル=ポトロは得意としているハードコート大会であるシティ・オープン男子とABNアムロ 世界テニス・トーナメントで優勝、BNPパリバ・オープン男子では
R・ナダル(スペイン)に敗れるも準優勝を飾った。
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