男子テニスツアーのベット・アット・ホーム・オープン(ドイツ/ハンブルグ、レッドクレー)は21日、シングルス決勝が行われ、第12シードの
F・フォニュイーニ(イタリア)が予選から勝ち上がった
F・デルボニス(アルゼンチン)を4-6, 7-6 (10-8), 6-2の大逆転で下し、先週のメルセデスカップに続き2週連続の優勝を飾った。また、フォニュイーニは初戦敗退を喫したウィンブルドン以降、10連勝を記録している。
試合後、優勝したフォニュイーニは「素晴らしい1週間だった。信じられないし、本当に嬉しいよ。」と、喜びを語った。
準優勝のデルボニスは、今大会で予選2試合を勝ち抜き、本戦では第10シードの
T・ロブレド(スペイン)、第14シードの
F・ベルダスコ(スペイン)、さらに第1シードの
R・フェデラー(スイス)らを破る快進撃を続け、決勝進出を果たしていた。
この試合、第1セットを落としたフォニュイーニは、第2セットでもデルボニスの強烈なストロークに押され、3度のマッチポイントを握られてしまう。しかし、絶体絶命のピンチをしのいだフォニュイーニはセットカウント1-1とし、勝負の行方は第3セットへ。
第3セットは調子を上げたフォニュイーニがバックハンドのパッシングショットを決めるなどで3度のブレークに成功、最後はデルボニスのバックハンドがアウトしゲームセットとなった。その瞬間、フォニュイーニは両膝を地面につけて喜びを爆発させた。
マッチポイントを握られながらも、逆転で勝利したフォニュイーニは「少しラッキーだった。僕は緊張していたし、良いプレーが出来ていなかったけど、懸命に戦った。それが鍵だった。」と、語った。
26歳のフォニュイーニは、先週行われたメルセデスカップ決勝で
P・コールシュライバー(ドイツ)を破り、ツアー初優勝を飾っていた。さらに、22日付の世界ランキングで自己最高となる19位を記録し、初のトップ20入りを果たした。
フォニュイーニのグランドスラム自己最高成績は2011年の全仏オープンベスト8進出で、その時は4回戦で
A・モンタネス(スペイン)と対戦し、足の痙攣が起きる中、4-6, 6-4, 3-6, 6-3, 11-9の死闘を制していた。
一方、2007年にプロへ転向したデルボニスは今回ツアー初優勝とはならなかったが、今大会の活躍により最新の世界ランキングで自己最高の65位を記録した。
また、第1シードのフェデラーは準決勝で当時世界ランク114位だったデルボニスに敗れた。フェデラーがトップ100位圏外の選手に敗れるのは1998年にプロへ転向して以降12度目、今年だけでもウィンブルドンに続き2度目の事だった。
今週フェデラーは、地元スイスで行われるクレディ・アグリコル・スイス・オープンに第1シードで出場する。
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