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テニスのグランドスラムであるUSオープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は大会7日目の4日、女子シングルス4回戦4試合が行われ、ナイトセッションでは第9シードのS・ストザー(オーストラリア)が第25シードのM・キリレンコ(ロシア)に6-2, 6-7 (15-17), 6-3のフルセットで勝利、ベスト8に進出した。
お互いに2度ずつのブレークで突入した第2セットのタイブレークは、WTAによると、グランドスラムの女子シングルスにおいて史上最長記録とのこと。
このタイブレークは、グランドスラムで最も有名なタイブレークと呼ばれる「1816の戦い」よりも2ポイント少ない。この「1816の戦い」は1980年ウィンブルドンの男子シングルス決勝第4セットのことで、このタイブレークをJ・マッケンロー(アメリカ)がB・ボルグ(スウェーデン)から勝ち取ったものの、試合自体はボルグが勝利している。
タイブレークが始まってから32ポイント目、ストザーがフォアハンドをネットにかけてしまい、キリレンコが第2セットを奪取していた。このポイントはキリレンコにとって6本目のセットポイントであり、対するストザーは5本のマッチポイントを取り逃していた。
14-14でストザーがダブルフォルトを犯し、キリレンコに5本目のセットポイントが訪れたものの、ここでキリレンコのフォアハンドがネットにつかまり15-15となる。
この次のポイントでストザーがバックハンドをネットして16-15としたキリレンコは、13球ものラリーの末にストザーのミスを引きだし、セットオールに追いついた。
この試合は2時間37分で決着しているが、第2セットだけで1時間27分もかかっていた。第1、第3セットはストザーが主導権を握っており、試合を通して7度のブレークをキリレンコから奪っていた。
ちなみに、今大会の男子シングルスで最長となるタイブレークは、1993年のG・イバニセビッチ(クロアチア)とD・ネスター(カナダ)が記録しており、20-18でイバニセビッチがそのタイブレークを制している。
またWTAによると、これまでのグランドスラム女子シングルスで最長タイブレーク記録は、1999年の全仏オープン1回戦のことでS・フォレッツ(フランス)とN・デシー(フランス)が16-14というスコアを記録していた。
センターコートで行われたナイトセッションでは、第2シードのV・ズヴォナレーワ(ロシア)が第22シードのS・リシキ(ドイツ)を6-2, 6-3のストレートで下している。
7本のブレークピンチのうち6本を切り抜けたズヴォナレーワは、試合を通してリシキから5度のブレークに成功すると、1時間17分でベスト8入りを決めた。
今年のウィンブルドンでベスト4に進出していたリシキは、最高で時速196kmものサーブを決めたが、ファーストサーブは40%の確率でしか決まらず、5本のダブルフォルトを犯していた。
デイセッションでは、第26シードのF・ペネッタ(イタリア)が第13シードのS・ポン(中国)に6-4, 7-6 (8-6)で勝利したほか、ノーシードのA・クルベールが第17シードのM・ニクルスク(ルーマニア)に6-4, 6-3で勝利、それぞれベスト8入りを決めている。
今大会の優勝賞金は180万ドル。
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