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12月3日から5日にかけて、セルビアの首都であるベオグラードで開催される男子国別対抗戦(デビスカップ)の決勝戦で、敵地セルビアと臨むフランスはエースであるJW・ツォンガ(フランス)を怪我で欠くも、彼のコートサイドからの応援が、チーム一丸となって勝利を獲得するには必要不可欠だと考えている。
今週末に行われるその決勝戦にツォンガは、出場選手としてチームに参加はできないものの、G・フォルジェ(フランス)監督率いるフランスチームに同行して観客席から声援を送る意向を明らかにしている。
フランスは今年、準々決勝ではスペイン、準決勝ではアルゼンチンと強豪国をいずれも5勝0敗で下して勝ち上がって来た。準決勝でも選手として出場出来なかったツォンガだったが、観客席からの彼の声援で、チームに火がついたと語るのは1991年に祖国を優勝に導いたH・ルコント(フランス)氏。
「鍵はジョー(ツォンガ)だ。準決勝で彼はプレーをしていなかったが、その全てを始めたのが彼だったんだ。彼は一人大声を上げて“みんな、優勝カップを勝ち取ろう”と叫んで選手達を震い立たせたんだ。それは本当に必要なことさ。」
技術指導者として帯同しているP・アゲロール氏でさえ「チームスピリットが最高なんだ。怪我にも関わらずジョーは、最初から最後までチームと共に行動してくれたんだ。」とツォンガの功績と、チームの結束力に彼は多大な貢献をしたことを語った。
フランスチームにはトップ10選手は一人もいない。世界ランク12位のG・モンフィス(フランス)始め、今月パリでのBNPパリバ・マスターズで、セルビアのエースであるN・ジョコビッチ(セルビア)を下し、現在自己最高位の23位にいるM・ロドラ(フランス)がツォンガに代わってチームを引っ張る。加えてG・シモン(フランス)とA・クレマン(フランス)の布陣で挑む。
これまでもフランスは、番狂わせを演じて来た。最後に優勝を飾った2001年の決勝戦では、敵地オーストラリアで当時世界ランク1位のL・ヒューイット(オーストラリア)をN・エスクード(フランス)が敗り優勝カップをフランスへ持ち帰った。
現在女子チームの監督を務めるエスクード氏も、チーム・スピリットがあの時も、そして今年も鍵を握ると語る。「チームへの気持ちが最重要だと信じている。ツォンガを怪我で欠くものの、今回のメンバーはこれまでにないほど、個々の才能にも恵まれている。」
2008年に初めてワールドグループ入りしたセルビアは、これまで1回戦の壁を突破出来ずにいたが、今年は世界ランク3位のジョコビッチをエースに決勝の舞台まで勝ち進んで来た。そして地元ベオグラードでフランスを迎え撃つ。
敵地でその強豪と戦うフランス監督のフォルジェ氏は「何も怖いものはない。ジョコビッチや彼のチームがどれほど強いかなんて分かっているさ。」と、月曜日に行われた公式練習後の記者会見で語った。「敵地で戦うと、そのアウェーの雰囲気の中での試合は時には厳しいものになる。それは心して臨まなければならない。しかし、どんな試合になろうとも、我々はそれを楽しみにしている。」と意欲的だ。
BNPパリバ・マスターズでジョコビッチを下す番狂わせを演じたロドラは、この決勝戦でジョコビッチと再戦の可能性もある。シングルスへ出場する2選手は木曜日に決まる。現在、モンフィスの次に高いランキングにいるロドラだが、チームメートのシモンか、誰がシングルスに起用されるかはまだ決まっていない。
ロドラは「準備はできている。だが、それを決めるのはフォルジェ監督さ。」と語りやる気を見せているものの、ダブルスのスペシャリストでもあるロドラは、決勝戦までの勝ち上がりでダブルスで出場し、その全てで勝利を獲得していた。
サーブ&ボレーを得意とするロドラは、パリのマスターズ大会ではかなり早いコートだったため、そのプレースタイルが功を奏していた。ジョコビッチは「芝のコート以外で、あそこまで早いコートで試合をしたことがないほど早いコートだった。この決勝戦のコートはかなり遅いコートなんだ。彼(ロドラ)と対戦するのは何も問題はない。これまでも彼を破って来たからね。」と、サーフェースの違いに自信を膨らませていた。
ジョコビッチはV・トロイキ(セルビア)、J・ティプサレビッチ(セルビア)、ダブルス巧者のN・ジモンイッチ(セルビア)とのメンバーでフランスを迎え撃つ。
今年の世界1の国を決めるデビスカップ決勝戦。どの試合も手に汗握る白熱した試合になることは必至。オフシーズンを目前に、最後の力を振り絞って栄冠を勝ち取るのはフランスか、地元開催で初優勝を狙うセルビアか。
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