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女子テニスツアーのブリスベン国際女子(オーストラリア/ブリスベン、賞金総額22万ドル、ハード)は大会2日目の4日、シングルス1回戦残り10試合を行い、世界ランク1位にいながら突然の引退を表明してコートを去ったかつての女王、J・エナン(ベルギー)が世界ランク20位で大会第2シードのN・ペトロワ(ロシア)を7-5, 7-5のストレートで退け、復帰初戦を白星で飾った。
エナンは昨年9月に今季からの復帰を表明し、注目されたその復帰戦の初戦は、第2シードのペトロワと言うタフな対戦となったが、19ヶ月もの間コートを離れた選手とは思えないプレーで、集まった観客を魅了し、かつての力強いプレーを披露し2回戦進出を決めた。
「引退を決めた時より今日は気分が良かったわ。それは確かよ。精神的にも肉体的にも良かった。自分自身も良かったわ。それは大きな違いね。」とエナンは、復帰第一戦を振り返り高揚した気分を語った。
エナンは7度のグランドスラムを含むツアー41大会で優勝を挙げ、2004年のアテネ五輪でも金メダルを獲得し、117週間もの間世界1位に君臨し続けた。そんな彼女は、同胞で元世界1位のK・クレイステルス(ベルギー)の後を追う様に世界の舞台へ舞い戻った。クレイステルスは昨年8月にツアー復帰を果たし、復帰後わずか3大会目でUSオープンを制する快挙を成し遂げている。
エナンは「この瞬間を長い間待ち続けたの。最初は全てが多きく思えたの。スタジアムも観客も。もうそんな状況には慣れてはいないの。最終的に接戦にはなったけど、精神的にはベストの状態でテニスができた。コートでは十分楽しむことができたわ。今日はそれを思い出したかったの。」と、試合を楽しんでいたことを明らかにした。
「ここまで一生懸命練習を重ねてきた。そしてちょっとプレーにも変化があった。もしもっと長く現役を続けていたら、ただがむしゃらにプレーする以外見つからなかったと思うわ。」とエナンは、ただ勝つことだけではなくコートで楽しむことも発見していた。
元女王で女子テニス界の妖精、M・シャラポワ(ロシア)も彼女の復帰を喜んでいる。
「復帰して大成功を遂げる物語がまた一つ増えるわ。キム(クレイステルス)も復帰してまたグランドスラムの頂点に立った。自分が愛することをすると、チャンピオンは自分なの。大好きなものがしばらく手元になくなって、そしてまた手に入れる。選手としてまた取り戻すと言うことは、常に素晴らしいことなの。」と、復帰する選手の気持ちを代弁しているようだった。
このブリスベン国際女子も主催者推薦で出場しているエナン。全豪オープンまでは、来週開催のシドニー国際も主催者推薦を与えられ本戦からの出場となる。約2年ぶりのグランドスラム大会である全豪オープンで、ベストのプレーを見せてくれるだろうか。
その他行われたシングルス1回戦では、2008年の全仏オープン覇者で今大会第3シードのA・イバノビッチ(セルビア)がJ・ドキッチ(オーストラリア)を7-5, 1-6, 6-3で、第4シードのD・ハンチュコバ(スロバキア)がE・イバノワ(ロシア)を6-1, 6-7 (5-7), 6-1で、第6シードのA・ウズニアッキ(カナダ)がG・ウォスコボエワ(カザフスタン)を6-2, 6-2の完勝で勝利を決め、シード勢が順当に初戦突破を果たした。
その他の試合では、A・パブリュチェンコワ(ロシア)が第5シードのA・クレイバノワ(ロシア)を6-4, 2-6, 6-2で、A・サバイ(ハンガリー)はS・ポン(中国)を5-7, 6-4, 6-2で、L・サファロバ(チェコ共和国)がA・グローネフェルド(ドイツ)を6-7(5-7), 6-4, 6-1で、R・ビンチ(イタリア)がS・エラーニ(イタリア)を6-4, 2-6, 6-2で、T・バシンスキー(スイス)が予選勝者のA・クドリャフツェワ(ロシア)を6-4, 7-6(7-3)で、予選勝者のS・カラタンチェバ(ブルガリア)が主催者推薦のC・デラクア(オーストラリア)を6-2, 0-6, 7-6(7-3)で下して、それぞれ2回戦進出を決めた。
今大会の優勝賞金は3万7千ドル。
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