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(フランス、パリ)
全仏オープンは10日、いよいよ大会最終日を迎え、男子シングルス決勝が行われる。昨年に続き決勝で顔を合わせる第1シードのR・フェデラー(スイス)と第2シードのR・ナダル(スペイン)が頂上対決を前に会見を行い、ともに自分は優勝の本命ではないと話した。
金曜日の準決勝で、世界1位フェデラーと同2位のナダルは、苦労しつつもストレートで勝利した。そして、フィリップ・シャトリエで行われる日曜日の決勝で、重くのしかかってくるであろうプレッシャーを互いに掛け合おうとしている。
ナダルは、「彼(フェデラー)はハンブルグで僕を倒しているし、彼こそ本命さ。」とコメント。「彼も今季のクレーコート大会では良いプレーをしているし、ハンブルグで優勝、モンテカルロや今大会でも決勝に進んできたしね。世界ランク1位だし、彼が優勝候補。彼自身もそう思っているんじゃないかな。ダビデンコとの試合が接戦だったのは知ってるけど、自信があったと思うよ。でも、決勝で勝つ以上に、プレッシャーがかかっていたと思う。彼が狙っているのはグランドスラムで優勝することだからね。僕は、グランドスラム決勝に進出することが目標だからね。彼もプレッシャーを感じているだろうけど、僕以上だと思うよ。」と語っている。
一方のフェデラーは、「彼(ナダル)は2度全仏のタイトルを獲っているし、彼こそ大本命だと言いたいね。クレーコートで81連勝しているし、今年のクレーコートではナンバーワンさ。昨年と唯一異なる点と言えば、ハンブルグのクレーでラファを倒せたことくらい。その経験が僕を正しい道に導いてくれると思う。でも、正直なところ、決勝で対戦するのはジョコビッチが良かったと思う。」と語った。
3連覇を狙うナダルは、2005年のローランギャロス初出場から無敗の20連勝を続けており、今大会でも1セットも落とさずに勝ち上がっている。一方のフェデラーは、前哨戦のハンブルグ・マスターズでようやくナダルからクレーコート初勝利をあげて、2005年から続いていたナダルのクレーコートの連勝を81でストップさせた。確かにフェデラーは、他のサーフェスよりは苦手としているクレーでの戦いで進歩しているように思える。しかしフォアハンドから繰り出すスピンショットと、バックハンドから打ち出すパワーショットで、鉄壁の守備を誇るナダルがクレーキングはであることには違い無い。
ナダルが今大会で倒した2人の元王者、L・ヒューイット(オーストラリア)とC・モーヤ(スペイン)も、スペインの若武者を倒すのは難しいという。
準々決勝で対戦したヒューイットは「あのフォアハンドのスピンは本当に凄いよ。クレーでは、ナダルのフォアハンドを上回る武器は無いのは間違いない。それに、ロジャーが勝利したハンブルグより、ここのほうがナダルにとってはコンディションがあっていると思う。」と話す。また、準決勝で対戦したナダルの兄貴分でもあるモーヤは、「ナダルは全試合で、集中力して、しっかりプレーしている。彼を倒せる選手がそれほどいるとは思えないね。」とコメントした。
フェデラーは昨年、全豪オープン、ウィンブルドン、USオープンと優勝しており、もし今回の全仏オープンで優勝できれば年間グランドスラムも夢ではない。過去同一年にグランドスラムを全制覇した選手はL・レーバーのみで、生涯グランドスラムを達成したのも、レーバーを含め、A・アガシ(アメリカ)、D・バッジ、R・エマーソン、F・ペリーの5人しかない。また今回の全仏で優勝すれば、テニス殿堂入りを果たしているB・ボルグ(スウェーデン)やR・レーバー(オーストラリア)に並んで、四大大会勝利数で歴代3位に躍り出る。歴代1位はP・サンプラス(アメリカ)の14勝で、2位はR・エマーソンの12勝となっている。
「そういう(年間グランドスラムが達成できる)ポジションにいる。後1勝なんだ。願わくは、今年こそ達成できたらと思う。自分の試合に集中して、ローランギャロスで優勝したい。それによって年間グランドスラムへの道が開けるんだからね。」
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