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ウィンブルドン12日目◇モレスモ悲願の初優勝

(イギリス、ウィンブルドン)

ウィンブルドン大会12日目の土曜日は、注目の女子シングルス決勝が行われ、第1シードのA・モレスモ(フランス)が第3シードのJ・エナン(ベルギー)=アルデンヌを2-6, 6-3, 6-4の逆転で下し、見事ウィンブルドン初優勝を飾った。

大舞台で精神的に弱いとされてきたモレスモだったが、去年年末のツアー・チャンピオンシップでの優勝を機にその克服ができるようになり、今年1月の全豪オープンでは見事グランドスラム大会初優勝遂げていた。しかしながら、このときは、モレスモが6-1, 2-0とリードした時点で対戦相手のエナン=アルデンヌが腹部に異常を訴えて棄権しての優勝だった。そのためモレスモにとっては念願のグランドスラム・タイトルだったが、満足感・クライマックス感には欠けるものとなっていた。

試合後のセンターコートでのインタビューでモレスモは、「この瞬間は私にとってとても素晴らしい瞬間。そしてこのトロフィーはテニス界でとても特別なもの。」と興奮気味に語った。「今は最高の気分。素晴らしい2週間だった。今日は本当にこのトロフィーが欲しかったし、もう誰にも私が精神面で弱いとかの話をして欲しくなかったの。」と、課題であるメンタルな面を自ら克服した。

一方惜しくも敗れたエナン=アルデンヌは、グランドスラムでは6つめ、そしてウィンブルドンでは初の栄冠、加えて生涯グランドスラムの達成を狙っていた。今年の全豪オープン決勝で棄権したことについては、後日ファンやメディアからも批判され、同じ対戦相手となった今日は、その汚名を奪回する意味合いもあった。

最初に試合の主導権を握ったのはエナン=アルデンヌだった。好調な出だしで第1セットの第1、7ゲームでモレスモのサーブをブレークすると、最後はエースで第1セットを締めくくった。

しかしモレスモは諦めなかった。第2セットでは第2ゲームでエナン=アルデンヌのサーブをブレークすると、4-1とリードを重ねた。エナン=アルデンヌは第7ゲームでモレスモのサーブをブレークしたが、モレスモはすぐにフォアハンドのクロスショットでブレークバックし、再び5-3とリードした。
第9ゲームで3つのブレークポイントをしのいだモレスモは、最後はセンターにエースを組めると、セットカウントを1-1と振り出しに戻した。

勝負のファイナルセットでは、エナン=アルデンヌのバックハンドがネットにかかりモレスモが先にブレーク、2-1とリードを広げた。その後お互いの猛攻が続くが、モレスモは第6、8ゲームの自分のサービスをしっかりキープ、5-3とする。第9ゲームはエナン=アルデンヌが簡単にサービスキープしたものの、勝負の第10ゲームでは大舞台に強くなった自分を印象付けるかのようにモレスモがしっかりキープ、見事ウィンブルドン初タイトルを獲得した。最後はエナン=アルデンヌの逆クロスのフォアハンドがネットにかかると、モレスモは喜びのあまりコートにひざまずいた。

27歳のモレスモのグランドスラム決勝進出は今回で3度目で、他方エナン=アルデンヌは8度目だった。モレスモは、1925年のスザンヌ・ランラン以来81年ぶりのフランス人女性優勝者となった。

決勝の前の段階で、グランドスラム大会では13試合連続ストレート勝ちを記録していたエナン=アルデンヌは、「彼女(モレスモ)のプレーが私より上回っていて、チャンスを逃すことがなかった。でも私も最後の最後まで最善を尽くした。」と、モレスモに対して素直に賛辞を贈った。
また、今回は準優勝となったが、全仏オープンとウィンブルドンを続けて勝てる自信も沸いたようで、「今年はそれが実現できなかったけど、また来年それを目指して戻ってくるわ。」と、意気込みを語った。

モレスモは日曜日の夕方に行われる恒例の優勝者の晩餐会に出席予定であるが、フランス対イタリアのワールドカップ決勝にも同時に気になるようだ。
モレスモは「晩餐会は何時から始まるか分からないけど、どうにかしてサッカーの結果だけは手に入れないといけないわね。」と会場を笑わせた。

これでシングルスの試合で残ったのは男子の決勝のみとなった。日曜日に行われる男子決勝では、世界ランク1位のR・フェデラー(スイス)と同2位のR・ナダル(スペイン)が激突する。

フェデラーは現在芝のコートで47連勝中で、まだ今大会では1セットも落としてない。決勝ではオープン化以降3人目となる4連覇を目指す。しかしナダルとは分が悪く、生涯対戦成績は1勝6敗と負け越している。ナダルはフェデラーとは対照的にクレーコートが得意で、これまでウィンブルドンでは3回戦以上に進んだことがなく、今回が初の決勝進出で、初優勝を目指す。

(2006年7月9日9時19分)
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