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Vol.10ここが違う! 苦手な人と得意な人 下巻

クロスのラリー

クロスを特別なショットとして打っている

クロスのラリーは、ベースラインでの打ち合いではもっとも基本的なものだが、これを苦手にしている人(クロスに安定したボールを打ち続けられない人)が意外に多い。

センター=正面ではない

センター=正面ではない

そういう人は、構えた時点で、どこを中心にして左右に打ち分けるかという「センターの設定」が間違っていることが多い。これは無意識のうちに勘違いしている場合が多いのだが、右図のように正面やコート中央をセンターだとイメージしていると、クロスには引っかけて打つような感覚になるため、どうしても何球も同じように打ち続けることがむずかしくなってしまうのだ。


クロスをセンターとして打っている

クロスをセンターとして打っている

逆に、クロスにコンスタントに良いボールが打てる人は、クロス方向をセンターとして打っている(右図)。つまり、普通にまっすぐ打ったらクロスに行くように構えているということだ。そうすれば(もっとも頻度の多い)クロスに打つのに何の工夫も必要ない。ストレートに打つときは、逆クロスのつもりで打てば良いわけで(上巻参照)、慣れればそれほど苦労はないはずだ。

苦手な人はどうすればいい?

当然、まずはセンターの意識を変えることから始まる。そのためには、下図のような練習も効果的だ。また、どこをセンターに設定すれば、いちばん良い形でラリーができるかというのは、人によって違うので、いろいろと試してみながら、自分なりの最適な方向を見つけていこう。


●練習法●逆サイドからの球出しで感覚をつかむ このようにコートサイドから球出しをしてもらえば、初めからクロス方向を向いている(つまりセンターが変わる)ため、クロスにも簡単に打てる(ただ距離が少し長いという違いがあるだけ)という感覚が理解できる。また、ここからストレートにも打ってみて、それほど苦労せずにストレートにも持っていけることを確認しよう。
M.シャラポワのノーマルなクロスへの強打
これは、試合の中でよくあるクロスのラリー場面だが、打球フォームだけ見ると、とくにクロスに打っている(引っかけている)ようには見えない。つまり、クロスに打つのに特別な打ち方をしているわけではなく、普通にいちばん力の入る打ち方でクロスに打てるように構えているということだ。また、そこからストレートに打つのはむずかしくない。
M.シャラポワのノーマルなクロスへの強打
R.フェデラーの角度をつけたショートクロス
こちらは、ショートクロス気味に引っかけるように打った場面。ボールの後ろに回りこむように体重を右に移動しながら打っている点も、クロスに打ちやすくするコツと言える。正しく構えていても、さらに角度をつけるには、こうした工夫も必要になるわけで、逆に言えば、こうしないとクロスに打てない人は、構え方が間違っているということになる。
R.フェデラーの角度をつけたショートクロス

「安定したストローク @」>>


(テニスジャーナル 2005年9月号)
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