男子プロテニス協会のATPは7日、元世界ランク3位で現117位の
M・チリッチ(クロアチア)のインタビューを掲載。2023年1月、当時34歳で受けたキャリア初の手術や、その後のリハビリ、チャレンジャー大会への挑戦などについて語られている。
>>ズベレフ、ジョコビッチら モンテカルロ・マスターズ組合せ<<2014年の全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)では決勝で
錦織圭を破り四大大会初制覇を成し遂げたチリッチ。キャリアでは通算21度のツアー制覇を達成し、ハード、クレー、芝、どのサーフェスでもトロフィーを掲げた。
そのチリッチは2023年1月にキャリアの大きな転換を迎える。開幕戦となったタタ・オープン・マハーラーシュトラ(インド/プネ、ハード、ATP250)では、世界ランク17位で参戦し、初戦に勝利したものの準々決勝を前に棄権。この時点で右ひざの半月板を損傷しており、同月にキャリア初めての手術を受けた。
その後復帰を果たしたが、2024年5月には再び同箇所を手術。2024年1月にシングルスポイントも消減した。
「インターネットをくまなく読み漁り、ひざの手術や回復、何をすべきか、何をすべきでないか、どのようにトレーニングすべきか、その後のトレーニングについて、何百人とは言わないまでも、何十人、何十人もの研究者を読み漁ったんだ」
その執念の甲斐もあり、チリッチはシカゴの整形外科医でスポーツ医学の専門家であるブライアン・コール氏にたどり着く。
「彼は実に率直で、自分の考えがどういうものかを明確に説明してくれた。僕は基本的に、研究を通してすべてを知っていた。何が最良の選択なのか、僕の年齢のアスリートにとって何が最良の方法なのかがわかった。そして、ドクターのアイデアに従ったんだ」
2024年の始めに出会った両者は5月に手術を敢行した。
「膝に問題が続いていたのは、軟骨のせいだった。なぜそうなったのかは誰にもわからないよ。2度目の手術に踏み切ったのは本当に最良の選択だったし、ここ数年、ひざに関して下した最良の決断だった」
その後、懸命なリハビリとトレーニングの末、2024年9月には世界ランク777位で出場した杭州オープン(中国/杭州、ハード、ATP250)で優勝を果たすまで回復。世界ランクも現在は118位にまで再浮上している。
今シーズンはトップ選手たちがBNPパリバ・オープン(アメリカ/インディアンウェルズ、ハード、ATP1000)やマイアミ・オープン(アメリカ/マイアミ、ハード、ATP1000)でしのぎを削っているなか、一足早くクレーコートシーズンへ移行。3月のムルシア・オープン(スペイン/ムルシア、クレー、ATPチャレンジャー)、ユーロファームズ・ジローナ-コスタ・ブラバ(スペイン/ジローナ、クレー、ATPチャレンジャー)、4月のオープン・メノルカ(スペイン/メノルカ、クレー、ATPチャレンジャー)と立て続けに出場し、ジローナではタイトルを獲得した。
「僕はもうトップ100でもトップ50でもないんだ。今は頭を低くして仕事をし、チャレンジャーに戻って、それをやり遂げる時。それが僕にとっての最初のステップで、その後は若い選手たちと戦い、競い合い、いいプレーをするというモチベーションを持ち続けることなんだ」
チリッチがチャレンジャー大会でタイトルを手にするのは2007年に18歳のときに母国クロアチアのリエカで優勝して以来 約18年ぶり。これはチャレンジャー大会において、前回優勝時からの間隔が最も長い記録だった。
「チャレンジャーに落ちない、ということを誇りに思うことを捨てる。自分の望むレベルに戻るために努力するんだ。自分のランキングにはとても満足しているし、自分の方向性にも満足しているよ。今年がどんな年になるか最後まで見てみたい」
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