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錦織圭「楽しんで終われたら」

錦織圭
錦織圭
画像提供: WOWOW
WOWOWは今月29日午後9時から「錦織圭 2023 密着 今、そして未来」を放送する。そのなかで錦織は独占インタビューに答え、現在と将来について語った。

膝の負傷からのツアー復帰を目指す錦織が12月中旬、WOWOWの独占インタビューに答えた。股関節負傷による長期欠場から、1年8ヵ月ぶりの復帰となった6月のATPチャレンジャー大会で見事優勝。7月にはATPツアーへの復帰も果たしベスト8進出。だが、この大会の前後に今度は左膝に痛みを発症、現在まで復帰できない日々が続いている。

インタビューなどの模様は、錦織本人の34歳の誕生日である12月29日午後9時から「錦織圭2023 密着 今、そして未来」で放送・配信する。キャリア終盤を迎える本人の苦悩、陣営の焦り、家族の支え...本人だけでなく「チーム錦織」の内面に深く切り込む。

番組では、主にこの1年間の錦織を追い、彼を支えるチーム錦織へのインタビューも交えながら、故障に苦しむ彼の今と未来に迫る。

フロリダにあるIMGアカデミーで WOWOW の独占インタビューに答えた錦織圭。復帰に向けての思いなどを語った。

―――(昨日、今日と)ジュニア選手の練習の相手をして、20年前の自分を思い出しましたか?

そうですね。話を聞いていると、海外に来たことある選手もいるし、初めて海外に来た選手もいたので、そういう子たちのワクワクした気持ちとかを懐かしいな、と思いながらやっていました。

―――20年前、どういう希望を抱いていましたか?

テニスが1日中できる喜びみたいなものを結構感じていたと思います。もちろん大変でしたけど、それよりもテニスができる楽しさの方が勝っていたので、英語がわからなかったり、トレーニングがきつかったり苦しいことも思い出としてはあるのですけど、プロになると12歳ぐらいの時に決めて、アメリカに来ていたので気持ち的には結構固まっていたというか、上を目指すために来ていたっていうのは思い出します。

―――あれから20年、まもなく34歳。キャリア終盤でけがに苦しむ姿というのは想像していましたか?

していないですね。でも(キャリアの)途中から自分はけがが多いというのは感じていたので、それと戦わなければいけない、という心構えは18歳か19歳の頃に膝の手術をした頃から感じていました。テニス人生の終盤で順調にテニスができていないということはやっぱり苦しさを感じます。

―――いろいろなけがを乗り越えてきましたが、今年のけがは本当に苦しく見えます。ご自身ではどうですか?



モチベーションがなくなることはないと思います。苦しいは苦しいですけど、自分で認めて納得しながらやっている気もするので、苦しんでいるというよりは戦っているという感じですね。先が見えないということが1番辛い。復帰におけるステップはいくつか段階があるのですが、最初の手術が終わった後の何もできない、先も見えない時期と、最後のステージ、けがの治りかけの時も意外とキツくて、もう少しで完治しそうなのに、他のところに痛みが出たり。復帰におけるステップはどれも大変は大変なのですが、自分で変えられないことだし、ここで悩んでも無駄だから、もう前だけ見ようと決めてやっているような感じです。

―――1~2週間で治りそうな状況が数ヵ月続いています。毎朝起きてコートに出てどんな気持ちで過ごしていますか?

うまくオフをとりながらやっているので何とか大丈夫です。自分のできる最大のことはやりますけど、それで治らなかったらクヨクヨしてもしょうがないので。しっかり練習やってちょっと休んで、1日オフ入れてみたいなことをやっているので、何とかなっていますかね。いろいろなことを試しながらやっているところです。

―――同じルーティンでコートに入ると思うのですが、今日は痛みが出ないでほしいとか、もう少し長くプレーできるように祈るようなことはありますか?

そういう時期もありました。そろそろぱっと痛みがなくなっていないかなとか。先週、普通に試合に出ていて、やっと戻ってきた!と思ったら目覚めて夢だったのか、ということがあった。戻りたい気持ちはあるし、やっぱりまだだな、という感じもあって、気持ち的に焦らないようにしています。

―――日本でのチャレンジャー大会出場が期待された11月の4週間はどうでしたか?

あそこはちょっと自分の中でショックが大きかったです。まず(10月の)ジャパンオープンに出られなかったという部分と、せめて(日本での)チャレンジャー大会で 1、2 大会、さすがに間に合うだろうと思っていたのですが、その望みも叶わず。日本の大会に出るという自分の中でも目標があって、そこに間に合わなかったというのがかなりショックが大きかったです。

―――シーズンも終わりを迎えましたが今の気持ちを一言で表すといかがですか?
プレーしたいという気持ちを抑えて、けがが治らないのはどうしてだろうという気持ちも抑えて、ぐっと蓋をしてやっているので、ずっと気持ちは一定でいます。上がらず下がらず、気持ちをAIのように、自分は機械だと思い込んでリハビリしたり、トレーニングしたりしていました。

―――気持ちを抑えないとどうなる怖さがあるのですか?

どうですかね、テニスをやめたいというのは、まだ出てこないと思うんですよね。自分の1番好きなテニスと、今まで積み上げてきたものを簡単に手放すのはもったいないなっていうところです。

―――なぜ引退しないの?という質問にはどのように答えますか?

自分がそんなに良い成績を残したとは思えないです。どちらかというとまだ悔いは残りますから。満足というか、そういう気持ちが正直ひとつもないので。ただテニスが好きっていうことでやっている気がしますね。周りがどう思っているかはあまり気にしたことがないかもしれないです。

―――過去、グランドスラムで優勝したい、世界一になりたいという目標があったと思います。今の夢はどうなっていますか?

今はそれどころじゃないですね(笑)。まず復帰する、けがを治すというところ。トップ10に戻れたらいいなと、なんとなく思っていますけど、選手もガラッと変わって、若い選手が出てきて、テニスがさらにパワーとスピードが求められるようになって、簡単ではないことはわかっていますが、あそこ(トップ10)に入れたらいいなという気持ちはあります。

―――まだまだやり切った感っていうのはないということですか?

そうですね。この2、3年は自分の中で止まっていたりするので、良い意味で考えれば、気持ち的にバーンアウトしてないというか、どちらかというとハングリーな気持ちの方が強いので、後は身体の問題がどうなるかですね。まずはけがが治ってくれるのか、体が持つかっていうところ。そこ次第かと思います。

―――この2年を一言で形容すると何になりますか?

「忍耐」。ずっと耐えることがテーマでしたね。なるべく平常心でいること。そんな感じの2年でした。

―――来年に向けてはどのようなイメージをお持ちですか?

また、グランドスラムでプレーしたいというのと、(最終的に)トップ10に戻ること。多分1年では戻れないと思うので、まずはしっかりと1年を戦えるようになること。それを第一の目標にしています。

―――ナダルが復帰するそうですが?

誰もがまた見たいなと思うような選手ですし、プレー的にも人柄的にも華がある選手なので、戻ってきてくれるのは嬉しいですし、なるべく長くやってほしいなと思います。フェデラーは引退してしまいましたが、ジョコ(ビッチ)とかナダルとか最後にもう1回試合したいなという気持ちはあったりします。

―――最後に今のテニスへの思いを教えてください。

自分の最大の趣味で、タイムリミットがあるので、その中で悔いなく楽しんでできたら、悔いはなくなるのかなと思います。このままけがで終わったとしても、自分の人生がそういうものだったのだなと、どういう形であれ受け止めると思います。でも理想はもうちょっとやって楽しんで終われたらいいですね。このまま終わってしまう可能性はゼロではないですが、そうならないように頑張ります。

【放送・配信情報】
12/29(金)午後9:00「錦織圭 2023 密着 今、そして未来」
[WOWOW ライブ][WOWOW オンデマンド]
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【WOWOW テニス公式サイト】https://www.wowow.co.jp/sports/tennis/




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