テニスのウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)は16日、男子シングルス決勝が行われ、第1シードの
C・アルカラス(スペイン)が第2シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)を1-6, 7-6 (8-6), 6-1, 3-6, 6-4のフルセットの死闘で破り、大会初優勝を果たし四大大会2勝目を飾った。試合後の会見でアルカラスは「試合前は勝てないと思っていた」と明かした。
>>【動画】アルカラス ウィンブルドン初優勝の瞬間<<>>アルカラス初優勝、ウィンブルドン組合せ・結果<<20歳で世界ランク1位のアルカラスはウィンブルドンでの初優勝を狙い今大会に臨むと、順調に勝ち進み、準決勝では第3シードの
D・メドベージェフをストレートで下し決勝に駒を進めた。
決勝戦の第1セット、アンフォーストエラーをわずか2本に抑えたジョコビッチに対し、アルカラスは2度のブレークを許すと34分でこのセットを奪われる。
続く第2セット、第2ゲームでアルカラスはこの試合初のブレークを果たすも、直後の第3ゲームでブレークバックを許す。その後は両者キープを続けタイブレークに突入。1度ずつミニブレークを奪い合う拮抗した展開が続くも、最後はアルカラスがリターンエースを決め1セットオールに追いつく。
第3セット、勢いに乗るアルカラスは第1ゲームでブレークに成功。さらに第5ゲーム、13度に及ぶデュースの末25分を超えるゲームをアルカラスがブレークしリードを広げる。最後は第7ゲームで2度目のセットポイントをものにしたアルカラスがセットカウント2-1と逆転し優勝に王手をかける。
第4セット、競ったゲームが続く中、アルカラスは第5ゲームでブレークを許す。さらに第9ゲームでセットポイントとなるブレークポイントを握られたアルカラスはダブルフォルトを犯し2セットオールに追いつかれる。
迎えたファイナルセット、アルカラスは第2ゲームでブレークポイントを握られるも凄まじい守備力をみせ凌ぐと、直後の第3ゲームでブレークに成功。最後はサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップとなった第10ゲームをアルカラスがキープし、4時間42分に及ぶ死闘の末を制した。
試合後の会見でアルカラスは「最高の気分だよ。ウィンブルドン・チャンピオンになるなんて夢のよう。正直、こんなに早く優勝できるとは思っていなかった。今は全てを楽しみ、気持ちを分かち合う時なんだ。今言ったように、夢なんだ」とコメント。
「この試合の前はノヴァークには勝てないと思っていた。明らかにね。でも、この壮絶な試合を終えた今、彼のことをおそらく他の大会、他のグランドスラムでこの瞬間のことを思い出すような、違う見方をするようになった。いいラリー、いいセット、本当に長い長い試合だった。おそらく、この試合の後、少し考えが変わるだろうね」
なお、男子テニス界を長らく牽引してきた
R・フェデラー(スイス)、
R・ナダル(スペイン)、ジョコビッチ、
A・マレー(イギリス)の"BIG4"以外の選手がウィンブルドンで優勝するのは2002年の
L・ヒューイット(オーストラリア)以来21年ぶりの快挙となった。
一方、敗れたジョコビッチは男女を通じて歴代最多タイとなる24度目の四大大会制覇を狙っていたが、今大会は準優勝となり、ウィンブルドンでのマッチ連勝記録も34でストップした。
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