女子テニスでITFジュニア世界ランク12位、17歳の
石井さやかが20日に記者会見を開き、21日付でプロ転向をすることを発表した。
現役時代に2432安打を放った元プロ野球選手の石井琢朗を父に持つ石井は、5歳からテニスを始めると小学生の頃から海外遠征を重ねて全国小学生テニス選手権(東京/第一生命相娯園テニスコート、レッドクレー)や全日本ジュニアテニス選手権(大阪/大阪市、ITC靱テニスセンター、江坂テニスセンター)など、あらゆる国内タイトルで上位進出を果たす。
2019年の全国選抜ジュニアテニス選手権大会(千葉県・吉田記念テニス研修センター/ハードコート)では14歳以下で優勝を飾り、2021年には16歳以下の国別対抗戦のU16ジュニア・ビリー・ジーン・キング・カップby BNP Paribas(トルコ/アンタルヤ、クレー)で日本代表として準優勝。
2021年9月から拠点をアメリカに移し、昨年6月にはツアー下部大会のITF W15モナスティル(チュニジア/モナスティル、ハード、ITF)で準優勝をおさめ、11月には国別対抗戦のビリー・ジーン・キング・カップ by BNPパリバのプレーオフ「日本対ウクライナ」戦で代表に初選出された。
また今年1月の全豪オープン・ジュニア(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)では、単複でベスト4進出を果たしている。
石井は20日に行われた記者会見で21日よりプロに転向し、株式会社ユニバレオと所属契約を結んだことを発表。記者会見には現在横浜DeNAベイスターズのチーフ打撃コーチを務める父・琢朗氏も同席した。
石井はジュニア時代の思い出の大会として、「(2019年の)14歳以下の全国選抜ジュニアで優勝をしたことです。それまでずっと準優勝が続いていて、初めて優勝ができたのですごい嬉しかったです」とコメント。
単複で4強入りを果たした1月の全豪オープンジュニアについて「もちろん優勝したかった気持ちはありますが、初めてグランドスラム・ジュニアでベスト4という結果を残して少し自信になったこともありますし、もっと頑張ろうという気持ちになりました」と語った。
そしてプロとして将来の目標は「グランドスラムで優勝することです」と明言した。
「ウィンブルドンが1番好きです。初めてウィンブルドンを(観客として)観に行った時が、プロになりたいと思ったキッカケになりました。会場の雰囲気も1番好きです」
また尊敬する選手(アスリート)として、「プリスコバ選手が憧れの選手です。お父さんも尊敬する選手です」と答え、父親については「努力する人、1人の選手としてすごく尊敬しています」と述べた。
続いて父の琢朗氏は「(自身の)34年前の大洋ホエールズの入団会見を思い出していました。その時の両親の心境が今の僕の心境なのかなと思い、すごい感慨深いです」とコメント。
「ここがゴールではなく、小さい頃から『プロになりたい、グランドスラムで優勝をしたい』と目標を掲げてきて、いつしかそれが家族の目標となり、やっとスタートラインに立てたと思います。明日からのプロ活動こそ、自分の実力で勝ち抜いて戦っていかなければならないと思います。試練もいっぱいあると思いますがユニバレオさんをはじめ、私自身も彼女の父親として出来る限りのサポートをしていきたいと思います。元プロアスリートとして、またこれからはさやかのいちファンとして応援していければ良いなと思います」
また娘さやかのアスリートとしての強みについて「親譲りの負けず嫌いなところ。試合の劣勢に立たされた時に力を発揮する、追い込まれてからの力の出し方はすごいと思います」と語った。
所属先となる株式会社ユニバレオの久川聡代表からは、石井に「会う人みんなを勇気づけて、会う人みんなを笑顔にする選手になってもらいたいと思います」とエールが送られた。
石井はプロ転向後の初戦として28日より始まる甲府国際オープンテニス(日本/山梨、ハード、ITF25)に出場し、その翌週のかしわ国際オープンテニストーナメント(日本/千葉、ハード、ITF25)に出場する。その後は拠点のアメリカに移動し、ITF大会に出場していく予定。
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