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ジョコ 年間GSへの挑戦と偉業

ノヴァーク・ジョコビッチ
ノヴァーク・ジョコビッチ
画像提供: ゲッティイメージズ
今シーズンの印象的なニュース・記録に再注目する特別企画。今回は男子テニスで世界ランク1位のN・ジョコビッチ(セルビア)の2021年を振り返る。ジョコビッチは今季、年間グランドスラムやオリンピックの金メダルを目指していたものの、あと一歩のところで敗北。しかし、2カ月の休養後に復活したシーズン後半では、前人未踏の記録を達成した。

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2021年、1年延期された東京オリンピック(日本/東京、ハード)を照準に初の金メダル獲得へ闘志を燃やしていたジョコビッチは、2月の全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)で自身18度目となる四大大会制覇を達成。同大会ではM・ラオニッチ(カナダ)やA・ズベレフ(ドイツ)らを下すと、最後はD・メドベージェフにストレート勝ちをおさめ、世代交代論を一蹴した。

クレーコートシーズンの序盤では早期敗退を続けるも、5月のBNLイタリア国際(イタリア/ローマ、レッドクレー、ATP1000)の準優勝を皮切りに調子が安定。34歳を迎えて初めての大会となった地元のベオグラード・オープン(セルビア/ベオグラード、レッドクレー、ATP250)で優勝し、月末から始まった全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)に突入する。

全仏オープンの準々決勝で当時世界ランク9位のM・ベレッティーニ(イタリア)を破ると、準決勝では最大の難敵である王者R・ナダル(スペイン)と激突。第1セットを落としたものの最終スコア3-6,6-3,7-6 (7-4),6-2と逆転で下し2016年以来5年ぶり2度目の制覇に王手をかけた。

決勝戦ではS・チチパス(ギリシャ)と対戦。6-7 (6-8),2-6と崖っぷちに追い込まれながらも粘り強さを発揮して、そこから6-3,6-2,6-4と逆転。年間グランドスラムへ最も大きな障がいだった赤土を制し四大大会19度目のタイトルを手にした。

全仏オープン制覇から約2週間後、芝コートの前哨戦を挟まずぶっつけ本番となったウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)でもジョコビッチは躍動する。K・アンダーソン(南アフリカ)やC・ガリン(チリ)、D・シャポバロフ(カナダ)らを破り決勝に進出すると、最後は2週間前に対戦したベレッティーニと激突。ここでも第1セットを落とす苦しい立ち上がりとなるも徐々に主導権を握り、6-7 (4-7),6-4,6-4,6-3で勝利して年間グランドスラムに王手をかけた。

1年間のシーズンだけで四大大会とオリンピックの全5大会を制覇する「年間ゴールデンスラム」達成に向け、残すは東京オリンピックと全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)のみとなった7月、ジョコビッチは真夏の東京で金メダルへの挑戦を開始した。

2019年の楽天・ジャパン・オープン・テニス・チャンピオンシップス 2019(日本/東京、ハード、ATP500)に出場するなど同時期の夏の東京を調べ、万全を期していたジョコビッチは3回戦まですべてストレート勝ちで勝ち進むと、準々決勝では地元の錦織圭と対戦。6-2,6-0と圧倒して4強入りするも、準決勝のズベレフ戦では第1セットを先取するがその後フルセットにもつれ込み6-1,3-6,1-6の逆転負けで屈した。

ジョコビッチは1988年のS・グラフ(ドイツ)以来 33年ぶり2度目、男子では史上初となる「年間ゴールデンスラム」を目指していたが、ここで夢破れることとなった。その後の全米オープンでは1年間ですべての四大大会を制する「年間グランドスラム」を狙い戦うことになる。

約1カ月の休養を挟み、8月30日に開幕した全米オープンに出場したジョコビッチ。錦織やベレッティーニ、ズベレフなどこれまで対戦してきた選手たちを再び撃破し決勝に駒を進めたものの、全豪オープンで下していたメドベージェフに4-6,4-6,4-6で完敗。男子では史上最多となる21度目の四大大会制覇を逃しただけでなく、年間グランドスラムの夢もここで終わることとなった。ジョコビッチは決勝前「次の試合は僕のキャリアで最も大切なものになる」と語っていたが、この敗北はその後のシーズンに大きな影響を与えることとなる。

全米オープンでの敗北後、約2カ月の休養を入れたジョコビッチは11月のロレックス・パリ・マスターズ(フランス/パリ、室内ハード、ATP1000)で復帰すると、G・モンフィス(フランス)やT・フリッツ(アメリカ)、H・フルカチュ(ポーランド)を破り決勝入り。同大会では、フルカチュに勝利した時点でP・サンプラス(アメリカ)氏を抜き歴代最多7度目となる年間最終世界ランク1位を確定させて新たな歴史を刻むと、最後は2カ月前に敗れたメドベージェフを逆転で下しタイトルを獲得。記録達成に花を添えた。

その後の最終戦Nitto ATPファイナルズ(イタリア/トリノ、室内ハード)ではラウンドロビン3連勝で4強入りするも準決勝でズベレフに敗北。それでもシーズン最後の大会となった国別対抗戦デビスカップファイナルズ(スペイン/イタリア/オーストリア共同開催、室内ハード)ではシングルス4連勝でセルビアのベスト4進出に大きく貢献した。

現在は2022年1月1日に開幕する国別対抗戦のATPカップ(オーストラリア/シドニー、ハード)に向け調整を行っており、その後の全豪オープンに照準を合わせている。また、2020年2月から続く世界ランク1位の連続在位期間も69週に伸ばし、自身の持つ通算1位在位期間も352週と毎週更新し続けている。

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